2012年に発売され、ダイヤモンドを2712個あしらった「サック・ビジュー・バーキン」は200万ドル(約2億7700万円)の値段がつけられた。ブレスレットのように身につけるこのミニバッグはわずか3個の限定生産だった。
バーキンを愛用する有名人には、英国のキャサリン皇太子妃の妹のピッパ・ミドルトン、モデルのケイト・モス、女優で歌手のジェニファー・ロペス、元サッカー選手デビッド・ベッカムの妻でデザイナーのビクトリア・ベッカム、デザイナーのメアリーケイトとアシュレー・フラーのオルセン姉妹、カーダシアン・ジェンナー一家の姉妹らがいる。
バーキンは70代になっても精力的に活動し、ゲンズブールの楽曲をフルオーケストラでカバーして世界ツアーも行った。ニューヨーク・タイムズは2018年にバーキンを「ゲンズブールの炎を継ぐ者」と評している。
バーキンはエルメスや自身の名前のついたバッグラインのアンバサダー役も務めたが、本人自身はこのバッグについて、現在のような「高級なもの」という認識はまるでなかったようだ。ニューヨーク・タイムズによると、彼女はバーキンのバッグを素敵なレインハットと呼び、自分のバッグはステッカーを貼ったりキーチェーンを付けたりしてカスタマイズしていたという。
2015年にはエルメスに宛てて、動物虐待を理由に、ワニ皮を使った製品に自分の名前を使わないでほしいと求める手紙を送った。バーキンをはじめエルメスの最も人気のあるバッグは、クロコダイルやアリゲーター、オーストリッチなどの希少な皮を使うものが多い。
バーキンの死因は公表されていない。フランスのエマニュエル・マクロン大統領はツイッターで、バーキンは「フランスのアイコン」だったと悼んだ。
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(forbes.com 原文)