マスクは15日のツイートで、ツイッターは「広告収入が最大50%落ち込み」、多額の債務も抱えているため、キャッシュフローは依然としてマイナスだと明らかにした。
マスクは4月、ツイッターでは買収後に離れた広告主が戻ってきており、収支は「ほぼとんとん」だと説明していた。だが米紙ニューヨーク・タイムズのその後の報道によると、米国での4月の広告収入は前年同月に比べ59%減った。
CNNによると、マスクの買収後、ツイッターの上位広告主の半数超が出稿を取りやめた。マスクは広告主の懸念の払拭に取り組む考えを示す一方で、「言論の自由が最も重要」だとしている。
競合するスレッズはいまのところ広告を受け入れておらず、ツイッターとの間で広告収入をめぐる争いにはなっていない。ただ、一部の広告企業はスレッズでの広告事業に関心を示している。
ツイッターは先週、広告表示の見返りとしてクリエーターに広告収入の分配を始めた。10万ドル(約1390万円)以上を受け取ったという報告もある。マスクは、初回の分配額は総額500万ドル(約6億9500万円)と明らかにしている。
ただ、分配を受けられる投稿やアカウントがどのように決められているのかははっきりしない。ツイッターのユーザーからは、支払いを受けているのは極端な考えの持ち主だけだと批判する声も上がっている。
米ルイジアナ州ニューオーリンズのコンテンツクリエイター、ラスボーン・ディブイズは米紙ワシントン・ポストの取材に、マスクは「自分がツイッター上で大きな発言力を持ってほしいと思っている人を選び、ほかの人は静かにさせようとしている」との見方を示している。
ツイッターはNBCユニバーサルの広告部門トップだったリンダ・ヤッカリーノを新たな最高経営責任者(CEO)に迎え入れている。クリエーターに広告収入を分配する方針は、ヤッカリーノの起用が発表された数日後に明らかにされた。
(forbes.com 原文)