2023.07.18 10:00

欧州の空の便がひっ迫 欠航時に乗客が航空会社に請求できること

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英国の格安航空会社イージージェットは、今夏の欧州便1700便の欠航を発表した。主に7~9月に英ロンドン・ガトウィック空港を出発する約18万人の乗客に影響がおよぶことになる。
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多くの乗客にはすでに代替便が提示されているが、一部の乗客からは予約変更手続きに関する問題が報告されている。イージージェットは航空管制の問題を理由に、先手を打って欠航に踏み切ったと説明している。

この夏、たとえイージージェットを利用しなかったとしても、今回の欠航により、他の航空会社の運賃が値上がりするかたちで影響を受ける旅客も出てきそうだ。こうした動きにより、他の航空会社も追従して予防的な欠航をする可能性があり、それにともない、予約可能な座席数が減り、運賃はさらに高くなる。

航空管制の厳しい状況

新型コロナウイルス流行前の水準に戻ったとまでは言えないが、航空需要はここ数年で最も高まっており、欧州の空はひっ迫しつつある。欧州全域の航空管制を統括するユーロコントロールは、今夏の「厳しい状況」を警告している。

需要の高まりと、特にフランスで頻発する航空管制官のストライキ、そしてウクライナで続く戦争が主な問題となっている。航空会社は通常より長い飛行経路を使わざるを得なくなることが多く、特に格安航空会社にとっては連鎖的にスケジュール上の問題が生じている。
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こうした混乱にもかかわらず、イージージェットは昨年夏に多くの航空会社で欠航を引き起こしたような地上職員の不足には悩まされていないと言明した。また、同社はこれまで以上に多くの乗務員やパイロットを動員して運航に当たっていると説明。今回の欠航は、出発直前になって起こり得る旅行の混乱を避けるため、事前に行なわれたものであることも強調した。

影響を受けた場合にすべきこと

イージージェットは影響を受けた乗客の95%に代替便をすでに提供し、残りの乗客にも代替便の予約または払い戻しをすると説明している。

だが、英紙インディペンデントによると、最大で1万8000人の乗客が別の出発日に予約を変更され、さらに多くの乗客が他の欧州の空港を経由する乗り継ぎ便に変更されたという。

欧州の規則では、航空便が欠航になった場合、どの航空会社でも空席があれば、元の出発日の便を提供されることになっている。別の日程での予約変更を受け入れた乗客は、イージージェットに宿泊費や食事代を請求する権利がある。

さらに、予告期間とされる2週間を切ったタイミングで欠航になった乗客は、イージージェットが当初の到着予定時刻近くに到着する便を再予約できない場合、220~350ポンド(約4万~6万4000円)の追加補償金を受ける権利がある。

影響を受けるすべての乗客は、イージージェットの遅延や欠航に関する規定の小さな活字を読むべきだろう。経費の請求を代行してくれるサービスは数多くあるが、航空会社のオンラインフォームを使って直接請求するのが近道だ。

forbes.com 原文

翻訳・編集=安藤清香

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