標準仕様で600馬力!ドライビングの情熱を電動化する
ヒョンデは、「レーシングカーのDNA」を持ちサーキットも走れるホットハッチ、「アイオニック5 N」を発表し、パフォーマンス部門の電動化を開始した。アグレッシブなスタイルに生まれ変わった同車は、高い評価を得ているi20 Nとi30 Nの開発チームであるN部門が、大規模な改造を施した初のヒョンデのハイパフォーマンスなEVである。グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで正式に公開された新型EVが、「ドライビングの情熱を電動化する」と、語るのは、由緒ある最終世代フォード・フォーカスRSのブレーンとして知られるN部門の技術担当のタイロン・ジョンソンだ。標準モデルと同じE-GMP電気アーキテクチャーを採用しながらも、より大型の84kWhバッテリー、特注の全輪駆動パワートレイン、そして「ドライバーとクルマを融合させる」ための一連の技術的追加要素を備えている。
標準仕様で最高出力600bhp、最大トルク545lb ftを発生するN-badged Ioniqは、プラットフォームを共有し、技術的に関連性のある最高出力577bhpの起亜EV6 GTに勝る。「Nグリン・ブースト」モードでは、最高出力641bhp、最大トルク567lb ftに引き上げられ、0-100km/hのタイムはわずか3.4秒と、BMW M3を凌ぐ。また、ドライビングをできる限りエキサイティングにするために、どの下手なドライバーでもスピンしない「Nドリフト」モードがついているし、モーターのブーストを急に上げる「Nグリンモード」も導入している。こんなことをやるのは、ヒョンデだけだね。
もう一つ感動したのは、ヒョンデが手がけるサウンドだ。もちろん、すべての音は人工的に作られた音ながら、聞き甲斐がある。アイオニック5 N用に3つのサウンドテーマを用意しており、そのうちのひとつは、同ブランドのターボチャージャー付き2.0リッター・エンジンのサウンドを模倣したもの。他の2つのテーマは、RN22eの戦闘機からインスピレーションを得たもので、後者はコーナリング中に音量を変化させるのが特徴だ。