元々、定期的に勉強会を開いていた社員が何人かおり、そのなかでも一定の規模やクオリティのものを Makuake アカデミーとして昇格させ、支援を手厚くした。参加者の学ぶ意欲に加え、教える側の「自分のもつスキルを皆に伝えたい」というとてもよい効果を生んでいる。ここで学んだスキルを実際の業務に活用している者も多く、「学びの生態系」としては上々な走り出しといってよいだろう。
そんななか、クレディセゾン社にも同じような制度があると耳にした。推進するチームの方々にお話を伺う機会を得たのだが、その内容がとてもオリジナルで面白いものだったので、紹介したい。
「セゾンの学び」という名前のその取り組みは、立案者である執行役員の磯部泰之氏をリーダーに、会社を支える多様な社員の経験やスキルに光を当てたいという思いから始まったという。
その狙いの通り、財務経理の担当者が決算書の読み方を教えたり、オペレーション部門の社員がエクセルを使った超効率化を伝えたり、そのほかにもデータ分析のスキルや法人営業、また海外ビジネスの知見をシェアする講座など、さまざまな経験をもつ社員によって、毎月1〜2講座ほどが開催されているという。
ユニークで驚いたのはここからである。いくら突出したスキルや知見をもっているとはいえ、教える経験が豊富な人は少なく、講義の内容次第で受講する側がスキルや知識をうまく身につけられるかどうかも変わってくる。
それに対してクレディセゾン社は、JBMコンサルタントという企業研修サービスを展開する会社がグループ企業にあるため、講師となる社員はここのプロ講師にレクチャーを受けることができ、せっかくのスキルや知見が楽しくわかりやすく伝わるようにサポート体制を組んでいる。