アマゾン ドローン配達の実地調査をシアトルで始動

@Amazon.com



Amazonはドローン配達の実現に向け前進を続けている。7月2日、シアトル在住のアンドリュー・エドワーズ氏は次のようにツイートした。
「Amazonがドローン配達の実現のために来週、うちの裏庭に来る」

エドワーズ氏はAmazonビデオのパーソナリティでもあり、同社のショートフィルムにも出演している。フォーブス編集部はAmazonにコメントを求めたが広報はこれを拒否した。エドワーズ氏にもコメントを求めたところ、しばらくしてこのツイートは削除された。

関係筋によると、Amazonのドローン配達の実現はまだ先のことになりそうだが、エドワーズ氏のメッセージは同社が下準備を進めていることを示している。

先月、アメリカ連邦航空局(FAA)副局長のマイケル・ウィテーカーは「商業目的の無人空中輸送手段(UAVs)に関する法律を、12ヶ月以内に準備する」と証言した。その後、Amazonは「法律が整備され次第、ドローン配達を開始する」という決意を述べている。

エドワーズ氏の裏庭でどんな調査が行われるのかを推測するのは難しいが、Amazonが違法となる行為をやるとは思えない。現在、FAAはドローンの商用飛行を、操縦者が個別の許可を得ている場合に限定している。今回の調査でアマゾンは地形データをスキャンし、データ収集を行っているものと思われる。そのデータを用いて、ドローンの障害物回避能力(SAA、sense-and-avoid )を高めるのだ。

ドローン配達の実現において最も重要な技術であるSAAは、無人航空機が、建物や人などの障害物を自動で避けることを可能にする。現在のDJI や3D Roboticsといったコンシューマー向けドローンには、この機能は実装されていない。

Amazonは既に米国外でこの研究を行っている。英国のケンブリッジとイスラエルのテルアビブ、さらにカナダのブリティッシュコロンビア州の屋外飛行用地でドローンを飛ばしていることが知られている。

今月の終わりには、Amazon Prime Airの責任者、グーア・キムチ氏がマウンテン・ビューにて開催されるNASAの会議にて講演を行う。そこで彼は同社のドローン配達プログラムの技術的詳細について何らかを公開すると期待されている。

文=ライアン・マック(Forbes)/ 翻訳編集=上田裕資

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