この建物は、イーロン・マスクCEOの私邸用だと社内で説明され、テスラの弁護士や取締役会メンバーから厳しい目が向けられた結果、数百万ドルにおよぶ特殊ガラスの購入が、経費の不正支出にあたるかどうかの社内調査が行われたとされる。
WSJによると、プロジェクトの完成予想図にはマンハッタンの5番街にあるApple Storeのようなガラスの箱が描かれ、複数のベッドルームやバスルーム、キッチンを含む居住エリアがあるように見えたと、事情に詳しい関係者は語ったという。
また、別の完成予想図には、建物の周辺に滝が組み込まれ、テスラのサイバートラックに似た未来的なピックアップトラックも描かれていたという。WSJは、テスラの社内調査の結果にアクセスできておらず、プロジェクトの状況や発注した特殊ガラスが届けられたかどうかも不明とされる。
今回報告された豪邸は、マスクが自称する質素な家の好みからはかけ離れたものだ。彼は以前、テキサス州南部にあるスペースX社から借りた5万ドルの家が主な住まいだと語っていた。
マスクは、自身の住居が「テキサス州のボカチカにある5万ドルもしない家」であり、彼が所有する唯一の家はベイエリアでイベント用に使われるものだとツイートした。しかし、彼の主張に反してWSJは、マスクがペイパルの共同創業者のケン・ハワリーが所有する邸宅に住んでいると報じていた。
マスクは2020年に「家を持たない」と宣言した後、カリフォルニアの住宅を1億3000万ドルで売却した。推定保有資産が2428億ドル(約34兆円)のマスクは現在、世界で最も裕福な人物とされている。
(forbes.com 原文)