ライフスタイル

2023.07.16 10:30

7月は「脱プラ月間」。世界2位のプラスチック大国、日本でできること

田中友梨

プラスチック・フリー・ジュライとはなにか?

プラスチック・フリー・ジュライ(Plastic Free July)とは、7月に開催される使い捨てプラスチックを減らす取り組みであり、2011年にオーストラリアで始まった。

海洋プラスチック問題への関心の高まりとともに、急速に世界中へと拡大しており、2021年は世界190カ国から推定1億4000万人が参加した。

主催しているPlastic Free Foundationによると、86%の参加者が習慣や生き方に変化が見られたそうだ。

プラスチック・フリー・ジュライへの参加方法

プラスチック・フリー・ジュライをきっかけに、個人で少し意識を変えてプラスチックを削減するだけでもよいが、公式サイトから簡単に参加表明できる。

英語で書かれているが、名前やメールアドレスなどの基本情報を入力し、取り組む場所・内容・期間を選択すれば完了。メールでプラスチックフリー生活のコツを教えてくれる。

参加者の体験談や、団体の国際的な活動に関するニュースも配信される。

海洋プラスチック問題の現状



軽くて加工しやすく、耐久性にも優れていることから、私たちの周りはプラスチック製品であふれている。

プラスチックの年間生産量は50年間で20倍に増えた。しかしそのほとんどが正しく処理されておらず、今まで作られたうちのたった9%しかリサイクルされていないのが現状である。

海を漂うプラスチックは合計で1.5億トン。さらに毎年約800万トンが流れ込んでいる。このままでは2050年までに海洋プラスチックの重量が魚の重量を超えると予測されている。(NTTより)

日本のプラスチック事情

海洋プラスチックの8割以上は街で発生して海に流れ出たものとされており、主な排出源は東南アジアと東アジアである。

日本は1人当たりの容器包装プラスチック発生量で世界2位のプラスチック大国であり、インフラが整備されていない発展途上国に輸出した廃プラスチックが、正しく処理されずに環境を汚染しているという現状がある。

国内で1年間に消費される量は、ペットボトルが234億本、レジ袋が400億枚。国際的な問題ではあるが、日本は積極的に解決に向けて活動する責任があるだろう。

私たちにできること



公式サイトでは、以下のような脱プラスチックのアイデアがたくさん紹介されている。

・プラスチックフリーの歯ブラシと歯磨き粉を使う
・液体石けんを固形石鹸に変える
・プラスチック製のストローを避ける
・ラップの代替品を使用する
・プラスチックを使用しているティーバッグブランドを避ける

興味のある方はぜひチェックしてみてほしい。
ここからは3つのアイデアを掘り下げて紹介していく。

01 マイボトルを持ち歩く

マイボトルやマイタンブラーを持ち歩くことで、使い捨てのプラスチック飲料容器を削減できる。

コーヒーカップは多くの地域でリサイクルできない。
生分解性のカップであっても、特殊な設備や条件が必要であるため、堆肥化されることはほとんどないのだ。

環境省によると、飲料500mlの場合、ステンレス真空構造の水筒は12回、アルミ一層構造の水筒は10回使用することでペットボトルよりもCO2排出量が少なくなるそうだ。
次ページ > 情報を吸収し発信する

文=エシカルな暮らし編集部

ForbesBrandVoice

人気記事