スレッズは米国時間5日夜(日本時間6日朝)、世界100カ国以上で提供が始まった。クイバー・クオンティテイティブがメタのアプリ「Instagram(インスタグラム)」から追跡しているデータによると、利用者は米国時間の10日未明に1億人の大台を突破した。
これまで、利用者が1億人に達したスピードはオープンAIの生成AI(人工知能)「ChatGPT(チャットGPT)」の2カ月が最速だった。スレッズはこれを一気に抜き去った。
メタのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は7日、登録者が7000万人を超えたとスレッズで明らかにした際、「予想をはるかに上回る」数字だと述べていた。
スレッズはインスタグラムのアカウントがあれば簡単に登録でき、これが急速な利用拡大に一役買っている。インスタグラムのプロフィールやフォローしているアカウントを引き継ぐこともできる。
センサー・タワーのデータによると、スレッズは現在、米国でアップルの「App Store」とグーグルの「Google Play」両ストアでダウンロード回数1位となっている。
ツイッター運営会社のオーナーで会長のイーロン・マスクは昨年11月、ツイッターのデイリーアクティブユーザー(DAU)は約2億6000万人と説明したうえで、ユーザー数は上向いており、「1年〜1年半後には月間ユーザーが10億人を超える道筋」が見えていると主張していた。
ツイッターは詳細を公表していないものの、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると同社は広告主に対し、マンスリーアクティブユーザー(MAU)は5億3500万人と伝えているという。
だが、独立した分析によるとツイッターのMAUはもっと少なく、見通しも明るくない。インサイダー・インテリジェンスは、ツイッターの2022年のMAUは約3億6840万人で、2024年には3億3570万人に減ると予測している。
クラウドフレアのマシュー・プリンス最高経営責任者(CEO)がスレッズに投稿したグラフによると、同社のドメインランキングで今年1月に32位だったツイッターのウェブサイトは7月に40位に下げている。年初から訪問者数が減っていることが示唆される。
スレッズの登録者のなかには積極的に利用しない人も多くいると考えられるため、その数とツイッターのアクティブユーザー数は単純に比較できない。とはいえ、メタの手がけるインスタグラムと「Facebook(フェイスブック)」「WhatsApp(ワッツアップ)」のMAUはそれぞれ20億人を超えている。
スレッズはツイッターと直接競合するサービスと広くみなされているが、新着順の表示がないなど重要な違いもいくつかある。
(forbes.com 原文)