4. ツイッターへの不満
イーロン・マスクは、ツイッターの従業員の4分の3を解雇したが、その中には明らかに必要な人材も含まれていた。マスクはまた、ネオナチなどにツイッターを再び開放したほか、彼自身が掲げる偏った言論の自由の原則を適用したり、ニュースレター配信サービスなどを閉鎖し、主に広告収入で成り立っているサービスでありながら閲覧制限を設けるという極めて奇妙な決断を下した。多くのツイッターユーザーは、これらの判断に不満を抱きながらも、マストドンやポスト、ブルースカイなどには居場所を見つけられず、新たなサービスを求めている。スレッズは、そうしたユーザーが探し求めていたプラットフォームなのかもしれない。
5. 代替サービスの欠如
「ポスト・ツイッター」を探すに当たり、マストドンは使い勝手が悪く、サイトが分裂している。ポストは規模が小さすぎるし、ブルースカイは招待コードを配布するという、限られた世界で運営している。フェイスブックはダサいし、インスタグラムは画像にフォーカスしすぎている。個人ブログは孤独すぎ、Redditは、幅広いオーディエンスとコミュニケーションをするためのプラットフォームではない。このように、既存サービスの中でツイッターの代替となるものはなく、ポスト・ツイッターになり得る唯一のサービスがスレッズなのだ。6. 簡素でノスタルジックなサービス
スレッズは、簡素で飾り気がなく、まるで数年前のツイッターのようだ。スレッズには多くの機能が欠如しているが、それによってツールやプラットフォームよりも、ユーザーや彼らの考えとアイデアに重点を置くことができている。これこそが、スレッズ最大の特徴の1つだといえる。7. 広告の非掲載
広告の非掲載は未来永劫続くわけではないので、ユーザーは今のうちに楽しむべきだ。現状、スレッズには広告がない。これはすばらしいことだ。シンプルであると同時に、広告を取り除くことでコンテンツとユーザーに焦点が絞られ、商業化される前の初期のウェブサービスを彷彿とさせる(メタにとっては、広告のないサブスクリプション製品の開発は新たなビジネスチャンスになるかもしれない)。8. 文字数の多いSNSを求める新たなユーザー層
ツイッターのユーザー数は3億人ほどに過ぎず、世界にはツイッターを利用していない人が数十億人いる。スレッズは、文字数がツイッターよりも多く、シンプルで、ニュースやイベントにフォーカスした場になっている。これまでツイッターを使ったことのない層が、このようなソーシャルプラットフォームに関心を抱いたのかもしれない。スレッズのアプリは、欧州では利用できないにも関わらず、7000万人のユーザーを獲得したのは驚異的だ。今後もさらなる新規ユーザーの獲得やEUへの拡大によって成長を実現するだろう。
(forbes.com 原文)