キャリア・教育

2023.07.19 07:00

楽天に学ぶ、意思決定のトレードオフ 成長のために失うものとは

楽天グループ代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏(Photo by Jun Sato/WireImage)

日常的に、富かコントロールか、その根源的な動機の板挟みになるような瞬間はそれほど訪れないから、自分の動機が剥き出しになることは限られる。ちょっとオシャレな言葉で自分をごまかすことも容易にできてしまうのだ。
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しかし、そんな調子で、真剣に自己の根源的なトレードオフに向き合うことを怠っていると、いざ極限の場面で自分の行動に驚くことになる。

裏を返せば、数々の意思決定の修羅場を潜り抜けた人たちに共通する「余裕」のようなものは、富とコントロールという究極の二択を通じて、自分の根源を覗き見たことにある。

あなたの身の回りにいる修羅場経験者の顔を思い浮かべて欲しい。彼ら、彼女らは、自分は何のために意思決定をするのか、それが解像度高く把握していることに気づくはずだ。
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さて、あなたが求めるのは、富なのかコントロールなのか。そして、あなたが求める富の正体は一体何なのか。あなたがコントロールしたいことは何なのか。

自分が意思決定者という立場に立つ以上は、このトレードオフに対して、地に足のついた答えを出しておく必要があるのだ。

連載:「意思決定」のための学びデザイン

文・イラスト=荒木博行 編集=宇藤智子

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