モッセーリはスレッズの投稿の中で、新しいプラットフォームには必然的に政治や過激なニュースが含まれることになるものの、スレッズは「そうした方面のニュースを積極的に表示するようなことはしない」と述べている。これはフェイスブックが2021年に採用したアプローチだ。
モッセーリは、そのような内容がもたらすエンゲージメントや収益は、プラットフォームに対する検閲、否定的評価、あるいは信頼性のリスクと引き換えにするほどの価値はないと指摘した。
モッセーリはまた、これまで政治的な内容を大いに奨励し、ツイッターのCEOイーロン・マスクや共和党の大統領候補をフィーチャーしたライブオーディオコンテンツを配信してきたツイッターを引き合いに出しながら、「目指すところはツイッターに取って代わることではありません」と付け加えた。
メタとツイッターのユーザーは、それぞれのプラットフォーム上でお金を払って認証を受けることができる。
「目標は、ツイッターを真に受け入れてはこなかったインスタグラムのコミュニティや、ツイッター(および他のプラットフォーム)のコミュニティの中で、より穏やかな会話の場を求める人々のための公開スペースを作ることです。ただし、ツイッター全体ではありません」
7000万。米国時間金曜日の朝の時点で、スレッズはこれだけの登録者数を記録した。
スレッズがニュースと政治をプラットフォームから排除する選択は、フェイスブックが2021年にそのような内容を削減する前に抱えていた問題に由来するものと思われる。2020年の大統領選挙に向けてフェイスブックは、他のソーシャルウェブサイトよりも速くフェイクニュースを拡散したという研究結果が出ている。別の2021年の研究では、選挙前にフェイスブックで誤情報を投稿した人気ページへの閲覧回数を、100億回以上抑制できた可能性が指摘されている。
2021年初めには、ソーシャルメディアサイトはユーザーのフィード内の政治的な内容を減らすためにアルゴリズムを変更した。それ以来フェイスブックは、440億ドル(約6兆2500億円)でマスクの手に渡って以来政治的な内容を奨励し始めたツイッターとは大きな対比を示している。
ツイッターアプリを頻繁に利用するマスクは、政治家たちに対してツイッタースペース(ツイッターのライブ音声配信機能)を使って自分と関わるよう奨励した。これを受けて、ロン・デサンティス(フロリダ州共和党)知事が同機能を使って大統領選挙キャンペーンを開始している。元Fox Newsのホスト、タッカー・カールソンもツイッターを自身の独自コメント番組のエピソードをアップロードするプラットフォームとして使用している。カールソンは自身の番組の初回で、自分と彼のチームがツイッターに居場所をつくられたことと、ツイッター上には「ゲートキーパー」はいないと告げられたことに「感謝」すると表明した。
(forbes.com 原文)