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2023.07.12 06:15

​​「子どもがAIで宿題」に大多数の親は肯定的、驚きの理由とは

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文部科学省は7月4日、生成AIの利用について小・中・高校向けの暫定的なガイドラインを公表。不適切な活用例として、生成AIに作らせた課題のレポートや⼩論⽂を提出することなどをあげる一方で、適切な活用例としてアイデアを出す段階で、⾜りない視点を⾒つけ、議論を深める⽬的で利用することなどをあげた。

ガイドラインについては今後も機動的に改訂していくとしているが、AIの普及が拡大していく中、保護者は子どもとどのように向き合っていくべきか。学びのプラットフォーム「ストアカ」を運営するストリートアカデミーは6月、高校生までの子どもを持つ保護者113名を対象に、「子どもとAIの関わり方についての意識調査」を実施した。

まず、AIの発展によって教育や学習方法に変化を感じているかを尋ねると、「変化を感じている」と回答した保護者が全体の8割に。具体的には、「習い事などもAIが先生になる場面がある」「学校の先生もAIを上手く活用しながら授業を進めている」など、教育者側の変化をあげる保護者が目立った。

続いて、子どもがAIを活用して宿題に取り組むことについてどう思うかを尋ねた結果、肯定的な意見が約8割を占める結果に。中でも​​「AI活用には肯定的だが、部分的に取り入れるまでに留めるべき」が60%、「AI活用に肯定的で、効率的な学習や理解を促進する」が25%となった。肯定的な意見の背景として、同社は「AIを活用することで子どもの学習効果が高まることや、AIが提供する個別化や自己学習のサポートが有益であることへの期待があると考えられる」と説明。一方で、「AI活用に否定的で、自分一人の力でやり遂げるべき」と考える保護者は、8%にとどまった。

さらに、AIが子どもに与える影響について不安感はあるかを聞くと、「ある」と答えた保護者が8割(76%)に。具体的な不安として最も多かったのは、「子どもがAIに依存しすぎることに対する不安」で55%。次いで、「子どもの創造性や自己表現を抑制するのではないかという不安」(46%)、「子どもたちのプライバシーやデータセキュリティが脅かされるのではないかという不安」(39%)の順となった。

AIの利用が広がる中、保護者が子どもとの関わり方で注意している点については、最多が「AIに頼りすぎず、子ども自身の成長や経験を大切にすること」で57.5%。「デジタルデバイスの使用時間の管理」(54%)、「リアルな人間関係とのバランスの取り方」(53.1%)が続いた。

また、AIが普及している今だからこそ身につけてほしいスキルを質問すると、1位は「アイデアを生み出す創造性」で28.3%。2位「自分の考えを他者にわかりやすく伝えるコミュニケーション力」(24.8%)、3位は「自ら学び成長する力」(17.7.%)の順に。

「アイデアを生み出す創造性」を選んだ理由としては、「答えありきではない考え方を身に着けてほしい」「人間ならではの創造性を発揮できるようにしてほしい」というコメントが寄せられた。他にも「コミュニケーション力」を選択した理由としては、「デジタルが進化しても自分自身の気持ちを伝えるのは、自分自身でしかないと思うから」「技術が発展しても人同士のコミュニケーションは必要だから」などといった意見が。AIが代替できない、人間ならではのスキルを重要視する保護者が多かった。

同社は調査結果を踏まえ、「明らかなのは、保護者がAI時代の子育てにおいてリスクとメリットの双方を認識しているということ。慎重にバランスを取りながら、子どもの学びや成長にAIを活用する方法を模索している」と解説。子どもがAIと共存し、AI時代を生き抜いていけるようにするために、保護者たちの試行錯誤は続いていく。


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Forbes JAPAN Web編集部

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