経営・戦略

2023.07.12 13:00

DX企業への変身を叶えた「自律と信頼」の変革|人的資本経営トーク#7

平松氏は「『現在の女性管理職比率は●%です』といった、必要最低限の項目だけ開示しても面白くありません。投資家や未来の富士通社員がわくわくするような成長シナリオを、データとともに発信することこそが大切だと思います。そのために、『過去の富士通はこうでしたが、未来の富士通としてはこうありたいので、そこに向けて今こうしたことを行っています』といったストーリーごと開示するように意識しています」と話した。

最後に谷本氏はセッションを振り返り、「ビジョンや方向性を指し示した上で、従業員を信頼して自律性を促し、個の確立や風通しの良い仕組みを実現されてきたことがポイントのように思います。さらに、局面ごとではなく、全体を網羅して体系的に変革を進められてきました。そうした取り組みゆえに、大きな変革に結び付いたように感じます」と分析した。

平松氏との1時間に及ぶ今回のトークセッションは、下記アーカイブで全編視聴可能だ。

>> 詳しくは、第7回の音声録音アーカイブへ

第8回には、AuB 代表取締役 鈴木啓太氏(元サッカー日本代表 PRTIMES社外取締役)が、ゲストとして登場。6月30日の配信後、記事も順次公開予定だ。

登壇者プロフィール

平松浩樹(ひらまつ ひろき)◎富士通 執行役員 EVP CHRO。1989年同社に入社。2009年より役員人事の担当部長として、指名報酬委員会の立上げに参画。2018年より人事本部人事部長として2020年4月に導入したジョブ型人事制度の企画・導入を主導。2020年4月より執行役員常務としてジョブ型人事制度、ニューノーマル時代の働き方・オフィス改革に取り組み、2022年4月より現職。

堀尾司(ほりお つかさ)◎LUF 代表取締役会長、All Personal代表取締役CEO。リクルートを経てソフトバンクBBへ。ソフトバンク通信事業3社を兼任し、営業・技術統括の組織人事を担当。その後、グリーへ転職し、国内の人事戦略、人事制度、福利厚生、人材開発の責任者を歴任後、東京東信用金庫に入庫。地域活性化に従事し、2017年All Deal創業。2018年にAll Personalへ社名変更。All Personalでは、パフォーマンステック事業 CANTERA責任者も務める。

谷本有香(たにもと ゆか)◎Forbes JAPAN 執行役員 Web編集長。証券会社、Bloomberg TVで金融経済アンカーを務めた後、米国でMBA取得。その後、日経CNBCキャスター、同社初の女性コメンテーターとして活躍。4000人を超える世界のVIPにインタビュー実績があり、国内では多数の報道番組に出演。現在、経済系シンポジウムのモデレーター、政府系スタートアップコンテストやオープンイノベーション大賞の審査員、企業役員・アドバイザーとしても活動。2016年2月よりForbes JAPAN参画。2022年1月1日より現職。

文=倉本祐美加

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