モビリティ

2023.07.07 13:00

エストニアのモビリティ企業BoltがIPO準備、新CFOに元Revolutの最高財務責任者

Getty Images

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エストニアに本社を置くモビリティ企業Bolt(ボルト)は、新規株式公開(IPO)の準備を進め、来年、2024年中の黒字化を目指している。

昨年1月の資金調達で評価額が84億ドル(約1兆2000億円)とされた同社は、タクシーの配車サービスやeスクーター(電動キックボード)のレンタル、フードデリバリーなど、複数の事業を展開している。

同社の顧客数は1億5000万人を突破し、今後12カ月以内に黒字化を達成する見通しという。ボルトは、新たな最高財務責任者(CFO)に、欧州のフィンテック大手のRevolutのCFOを務めたミッコ・サロヴァアラ(Mikko Salovaara)を任命し、IPOの準備を進めていく。

「収益性の高い経営が難しいことで有名なモビリティ業界において、ボルトは競合他社とは一線を画す存在と言える。私は、ボルトのIPOに向けてのステージに参加することを楽しみにしている」とサロヴァアラは述べている。

昨年のハイテクセクターの低迷は、ボルトとその競合他社らを逆風に直面させ、IPOを延期するスタートアップも多かった。しかし、ボルトは2025年の上場を目指している。

同社は売上高を公表していないが、2022年には「前年比で大幅な収益性の向上」を達成したと述べている。ボルトは、ヨーロッパを中心に45カ国で事業を展開し、アフリカでの事業も拡大させている

同社のCEOのマルクス・ヴィリグは、現在の事業の「並外れたスケール」によって、今後の12カ月間で黒字化を達成できると述べている。

「CFOにミッコ(・サロヴァアラ)を起用することは、長期的かつ持続可能な成長に焦点を当て続け、IPOの準備を進める上で非常に重要なこととなる」と彼は述べている。

ボルトはこれまで累計20億ドル以上の資金を、セコイア・キャピタルやフィデリティなどから調達している。10年前に設立された同社は、配車アプリとして始動し、フードデリバリーやカーシェアリング、eスクーターやeバイクのレンタルへと事業を拡大した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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