原料のトウガラシはおもにメキシコ北部で栽培されており、特定の栽培条件がそろっていなければよく育たない。不作の原因は、現在も継続中の干ばつにあり、人間に起因する気候変動が、その干ばつをさらに悪化させていると研究者らは考えている。
緑のフタと赤いビンが目印の、人気シラチャーソースを製造しているHuy Fong Foods(フイ・フォン・フーズ:本社カリフォルニア州アーウィンデール)は2022年4月に声明を発表し「当社には制御できない」トウガラシ在庫の「深刻な不足」により、同社のシラチャーソースをこれ以上生産することができないとベンダーに伝えている。
同社は、新規注文の受けつけを停止したほか、すでに受けているシラチャーソースの注文についても「9月6日のレイバーデー後に、注文を受けた順番に出荷する」と通知した。
フイ・フォン・フーズはこのほどフォーブズに対し、2022年秋に「一部の」生産を再開したものの、現在もトウガラシの供給不足は解消されていないと説明した。
フイ・フォン・フーズによれば、不足が解消されるであろう時期は不明だ。同社のシンボル的存在であるシラチャーソースが小売店に復帰する時期についても、小売販売をじかに把握しているわけではないため、はっきりしたことはわからないという。
同社のシラチャーソースは現在、スーパーマーケットチェーンのウォルマートやターゲットでは販売されなくなっており、アマゾンに出品されているものは100ドルの大台に近づいている。
2023年6月26日午後にアマゾンに出品されたフイ・フォン・フーズのシラチャーソースの17オンス(約500ml)入りボトルは、22.99ドル(約3300円)という価格で売られている。別の出品者は、17オンス入りボトル2本パックに94.99ドル(約1万3650円)の値をつけている。