スレッズは現在アップルのApp Storeで公開中で、ユーザーのInstagram(インスタグラム)のアカウントとリンクし、ツイッターのように最長500文字のテキストを投稿できるリアルタイム・プラットフォームを提供する。
インスタグラムによると、アプリは写真や最長5分間の動画もサポートする。
インスタグラムCEOのアダム・モセリはThe Vergeのインタビューで、マスクの下での「不安定さ」と「予測不能性」が、システム障害や1日当たりの閲覧制限などに苦しむツイッターと競合するチャンスをメタにもたらしたと語った。
スレッズはiOSとAndroidで100カ国以上に提供されているが、当局による規制が懸念されるEUは例外だ。
ユーザーはスレッズのプロファイルを自身のインスタグラム・アカウントとは独立してカスタマイズすることが可能で、インスタグラムでフォローしているユーザーを自動的にフォローすることもできる。
ツイッターと直接的に競合するサービスを作るメタの動きは、マスク率いるツイッターが困難を抱える中で起きた。最近、ツイッターは、ユーザーが1日に見ることのできる投稿数に「一時的」制限を実装し、ユーザーの反発を買った。
新規の未認証アカウントは当初1日当たり300件の閲覧制限がかけられ、既存の未認証アカウントは600件に制限された。月間8ドル(日本では1200円)の認証済みアカウントの閲覧制限は1日当たり6000件だ。
マスクが昨年10月に買収して以来、ツイッターは大規模なシステム停止、数百人規模の解雇、さらには評価額の低下といった苦難を経験してきた。ツイッターを巡る不満の高まりと共に、Mastodon(マストドン)や、最近ではBluesky Social(ブルースカイ・ソーシャル)といった競合が注目を集めている。
しかし、インスタグラムと統合され、時価総額7560億ドル(約109兆円)の企業が後押しするスレッズは、他のテキスト中心のソーシャルメディアと比べ、ツイッターにとって遥かに深刻な脅威となることが予測できる。
メタの新プラットフォームについての噂は、この数カ月間、出回っていた。今年3月、MoneyControlのレポートは、ツイッターの競合、コード名「P92」をメタが開発中であると報じた。
フォーブスの推計によると、メタCEO、マーク・ザッカーバーグの個人資産は1044億ドル(約15兆円)で、世界で7番目の富豪。トップはマスクで、推定資産は2511億ドル(約32兆円)だ。
(forbes.com 原文)