世界に向けて、日本の観光ビジネスや、漫画・アニメは上手く浸透していったものの、その他のコンテンツでグローバルな舞台で勝負する時、日本がこれから強化すべきは、「マーケティング」にあると考えます。奥ゆかしさという名のもと、致命的にマーケティングが上手くないのが日本です。国民全体として、適切な情報発信ができるようになる「ひとつ上のマーケティング」を文化として身に着けていきたいものです。
世界が、日本株に夢中!?
「日本はうまくいっている」というポイントは他にもあります。世界3大投資家の一人といわれるウォーレン・バフェットが、自身で会長兼CEOを務めるバークシャー・ハサウェイ社の株主総会で日本を高く評価するコメントが多くニュースとなりましたが、彼はその後も日本についてポジティブに語っています。折しも、日経平均株価が勢いよく3万円台に突入しましたが、勢いを増すきっかけとなったのは、バフェットが日本のことばかり話していて、日本株を買い増す方針を固めたことは、要因のひとつと言えるでしょう。「東アジアのなかで、投資してもいい国は日本だ」と判断したことで、世界中のマーケットから一気に日本に対する重要度が高まったのです。
また、京セラ創業者の故・稲盛和夫氏と共に第二電電(現・KDDI)を創業された千本倖生氏のお話を聞かせて頂く機会が先日ありました。千本氏はこの春、ヨーロッパに行き、世界トップクラスの投資家の会議に招かれて、日本について根ほり葉ほり聞かれた、とおっしゃっていました。世界の投資家の今後の投資先として、明確に言及されていたのは「アジア」とのこと。もう、アメリカでもなく、ヨーロッパでもなく、アジアだ、というのです。
しかし、アジアと言っても中国ではないし、ではどこが投資対象としていいんだ、となると、タイはもちろん、インドネシアやカンボジアなどポテンシャルの高い国も意識されてはいるものの、「結論、日本だ」という結論になったと、おっしゃっていました。千本氏は、明確に「失われた30年は今年で終わりです。そして、2023年がボトムです」と明確に、そして、熱く語っていました。
このように、徐々にではありましたが、ここ数ヵ月にわたり、日本復活の兆しがようやく見えてきました。些細なことからビッグニュースまで拾った結果「日本は終わっていないんだ!」というメッセージを改めて、皆さまにお伝えしたいと思います。そして、何よりも、結局のところ、これから日本がよくなるかどうかは、我々、現役の経営者、ビジネスリーダーにかかっている、という想いや志をもって、日々のお仕事を飛躍に向けて歩んで頂きたい、そう願っています。私も、もちろん頑張ります。