アマゾンジャパン合同会社 Amazon Alexaインターナショナル技術本部 本部長の福与直也氏
MSSはすでにスマート化された電球やプラグ(コンセント)、各種センサーで利用できるようになっている。夏以降は赤外線を利用するスマートリモコンなどサードパーティのハブ製品にも拡大する。
なお、日本のスタートアップであるNatureが7月4日に発売した、Matterと連携するスマートリモコンの新製品「Nature Remo nano」も近くアマゾンのMSSをサポートする予定だ。
日本のスマートホーム市場も伸びる
スキパース氏によると、これまで日本市場にはアマゾンのAlexaと連携するスマートホームデバイスが1500種類以上発売されてきたという。スキパース氏は「いまスマートホームユーザーにとって多彩な選択肢がある。Matterの普及によって、さらに多くのユーザーが魅力的なスマートホームデバイスに出会う機会が拡大するだろう」と期待を寄せる。スマートホームデバイスの人気カテゴリーには地域ごとに異なる傾向が見られるようだ。スキパース氏は「日本ではNature Remoのような赤外線を利用するスマートリモコンや、屋内外から遠隔操作できるスマート機能を持つエアコンにとてもユニークな製品がある。私の出身地である英国ではスマート照明が充実している」と例を挙げる。
NatureのMatterに対応するスマートリモコン「Nature Remo nano」ソフトウェアアップデートによりアマゾンのMSSに対応を予定している
スキパース氏は「今後2025年までに750億台以上のスマートデバイスが世界中で普及する」という独スタティスタによる市場予測のデータを示しながら、今後の展望を次のように語った。
「北米が最大の市場であることには変わりないと思うが、今後5年間にわたって毎年20%を超える成長率が見込まれるアジア大平洋地域の動向も注視する必要がある。日本では3人に1人がスマートデバイスを日々使っていると言われている。Matterの普及は日本のカスタマーにとっても重要な意味を持つだろう」(スキパース氏)