2023.07.09 10:15

旅行業界復活か、夏休みの旅行がコロナ前の水準に

GettyImages

新型コロナウイルスが感染症上で5類に分類されてから、はじめての夏を迎えるにあたり、多くの人が旅行を計画しているはず。すでに予約している人も、これからという人も夏休みの旅行動向は気になるところでしょう。

旅行代理店のエイチ・アイ・エスが夏休み期間の予約状況を公表し、この夏の旅行動向についてまとめています。

これまで海外の他地域に比べ、日本初国際線航空座席供給数はかなり遅れをとっていたものの、この7月~8月においては、2019年比で70.7%まで回復する見込みとのこと。それに伴い海外旅行は全体で前年比703.7%と伸びており、コロナ前の2019年比では53.4%まで回復しています。



平均単価は17万8,000円で前年比86.3%と、円高や原材料費が高騰するなかで、意外と平均単価は下がっています。ただ、欧米への旅行は平均単価35万4,000円と前年比129%となっており、欧米へは平均単価が上がっています。

旅行先でトップとなったのはソウル(韓国)で前年の3位から2ランクアップしました。続いてホノルル(アメリカ)、台北(中国)と続いており、アジアや近場の国への旅行が上位を占めています。特に韓国全体ではコロナ前の2019年の水準まで急回復しており、プサンにおいては、上昇傾向にあるとのこと。20代の女性が約3割を占め、女性同士の旅行が約4割を占めており、韓国は女性に大人気となっています。

一方、国内旅行に目を向けてみると、国内旅行全体では前年比106.8%で推移しており、コロナ前の2019年と同水準まで回復しています。平均単価は8万5,000円で、こちらも前年比109.7%と上昇傾向にあります。



旅行先は1位が沖縄県、2位が北海道、3位長崎県、4位大阪府とトップ4は変わりませんでしたが、9位に千葉県がランクインするなど、急激な伸びを示す県もあります。ちなみに千葉県は東京ディズニーランドが開園40周年を迎えたこともあり、注目を集めているようです。



このように、海外旅行はお盆休みの期間、国内旅行は夏休み最初の週末に予約が集中していて、これから旅行を計画している人は、こうした時期を外すというのが賢明なのかもしれません。海外旅行はまだコロナ前の水準まで戻らない地域が多いですが、あともう少しの地域もあり、旅費単価が下がれば海外旅行を計画する人も増加するのではないでしょうか。

出典:エイチ・アイ・エス「2023年夏休み旅行予約動向」より

文=飯島範久

ForbesBrandVoice

人気記事