Midjourneyは、過去数週間にわたり機能を急速に展開しており、7月末までにはバージョン6への移行が予想されている。それまでユーザーは、バージョン5.2の創造的な新たなツールを試すことができる。
パノラマ画像
Midjourneyの最新機能はパノラマ画像だ。通常の画像がフル解像度にアップスケールされると、ユーザーは画像を左右上下にパンするオプションを与えられる。これにより、選択した方向に画像が拡張され、AIが拡張された空間を埋める。例えば、私はMidjourneyに、以下のように高速道路を走る車の16:9の画像を作るように頼んだ。
高速道路を走る車(Midjourney/Forbes JAPAN Web編集部)
これがオリジナルの16:9の画像だ(注:以下示された画像は本文と同じ手順で日本版編集部が作成したものである、生成AIの性質上まったく違う画像になっているが説明とは矛盾しない)。
次に画像を右にパンするオプションをクリックすると、次のような画像が得られた。
右側に拡張された画像(Midjourney/Forbes JAPAN Web編集部)
拡大されたアスペクト比は問題だが、画像は何度も拡張し続けることができる。
また、ユーザーはMidjourneyのリミックスモードに入り、画像を拡大すると同時にプロンプトを変更することができ、効果的なパノラマ写真ストーリーを作成することができる。
Midjourneyのパン機能は、最近アドビのPhotoshopのベータ版に追加されたAIツールであるFireflyへの迅速な対応だ。とりわけ、生成AIが空間を埋めることで、キャンバスを拡張することができることが特徴だ。
奇妙なAI
2つ目の新機能は、画像に奇妙な要素を加えるものだ。「Weird(ウィアード、奇妙)」パラメータを画像プロンプトに追加でき、奇妙さのレベルは0から3000の間で設定できる。数字が大きくなるほど、画像は奇妙のものになる。
次の「お腹をすかせた小学生」の画像は、Weirdを3000まで引き上げている。
画像に奇妙な効果を与えることができる(Midjourney/Forbes JAPAN Web編集部)
Weirdパラメータは他のスタイルでも使用できる。たとえば以下では、私はスタンリー・キューブリックのスタイルで、エイリアンに囲まれた少年をリクエストし、stylizeとweirdの両方のパラメータを700に設定した(Midjourneyはパラメータの組み合わせを作成する際、両方の数字を等しくすることを推奨している)。
奇妙な画像をさまざまなスタイルで生成できる(Midjourney/Forbes JAPAN Web編集部)
上の写真がスタンリー・キューブリックの映画からそのまま持ってきたように見えるかどうかには議論の余地があるだろう。しかし、Midjourneyがクリエイターたちに、AIが生成するドロドロした写真を増やすのではなく、独特の表情を持つ写真を生成するために、さまざまなタイプの画像やプロンプトを試すよう働きかけようとしていることは間違いない。
両機能とも、Midjourneyの有料ユーザーであればすぐに利用できる。
(forbes.com 原文)