SECはその後、ブラックロックや、同様のETFを申請したFidelity(フィデリティ)に書類を再提出させたが、Bernstein(バーンスタイン)のアナリストは、この申請が承認される可能性がかなり高いと考えている。
ゴータム・チュガニ率いるバーンスタインのアナリストは、SECがスポットのビットコインETFを間もなく承認する可能性が高いと述べている。SECは、すでに先物ベースのビットコインETFを承認しているが、これは、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のような規制された取引所で先物価格が設定されているためだ。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は先週、ブラックロックやフィデリティらがSECに申請書類の再提出を求められたと報じたが、その理由が、市場操作を意図する者を特定する仕組みの「監視共有協定」について、どの取引所を利用するかなどの詳細が欠けていたことだとされた。
これを受け、ブラックロックらは、ETFをナスダック市場に上場させる際の監視共有協定のパートナーとしてCoinbase(コインベース)を明示し、書類を再提出した。コインベースの株価はこのニュースで約10%急上昇し、年初来の上昇率は130%を超えた。
バーンスタインのレポートは、暗号資産運用会社Grayscale(グレイスケール)が、同社のグレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)をETFに転換しようとする申請をSECに認められず、法廷で争っていることを指摘している。
「裁判所は、先物価格がスポット価格から派生したものではないという主張に納得していないようであり、したがって、SECが先物ベースのETFを認め、スポットを認めないことが納得できないようだ」とバーンスタインのアナリストは書いている。
これを受けてSECは、「グレイスケールの店頭商品に対処するよりも、より主流のウォール街の参加者が主導し、既存の規制取引所からの監視を受け、規制されたビットコインETFを導入することを望んでいる」と同報告書は述べている。
このようなバーンスタインの楽観的な見方を支持する声は、他の専門家からも上がっている。
「我々は、ブラックロックのビットコインETFが承認される可能性が高いという非常に力強いニュースを聞いた」と、暗号資産アナリストのアレックス・クリューガーは、仲間のアナリストのYouTubeチャンネルで述べ、この決定がまだビットコインの価格に織り込まれていないと付け加えた。
「つまり、市場はこのニュースに対してまだ適切なポジションをとっていない。また、このニュースは巨大で、まだ適切に織り込まれていない」と彼は語った。
(forbes.com 原文)