スタートアップ

2023.07.04 18:00

UPSIDERが「スタートアップ最大規模」シンジケートローンを実施【6月第5週資金調達まとめ】

Gaianixx

調達額:10億円
調達先:UTEC5号投資事業有限責任組合 / JX金属 / i-nest1号投資事業有限責任組合 / JSR Active Innovation Fund
備考:シリーズBファーストラウンド

「多能性中間膜」およびエピタキシャル研究の開発・製造・販売を手がける東京大学発スタートアップ。

「多能性中間膜」は、積層構造にて高品質単結晶を可能にする技術で、基板上に製膜する1層目材料との間に「多能性中間膜」を製膜する事で、1層目との格子定数を合わせ単結晶を形成する。

最大の特徴は1層目だけに留まらず、その上に成長させた複数の別材料層との応力も感じ再度任意に変形する“動的格子マッチング”によって、多層で高品質単結晶を形成できる点にあり、板上の欠陥を引きずる事なく高品質単結晶を成長させる事も可能となり、歩留やコスト改善にも大きく寄与出来る事が期待できる。

また同社では、光より波長の短い電子線を用いることで、光学顕微鏡では観察できない微細な構造を観察可能な「走査透過電子顕微鏡(STEM)」などの製品開発も行っている。

2023年6月には、シリーズBファーストラウンドにおいて、UTEC5号投資事業有限責任組合、JX金属、i-nest1号投資事業有限責任組合、JSR Active Innovation Fundを引受先とした第三者割当増資により、総額10億円の資金調達を実施した。

なお、これまでに5億円の資金調達を実施しており、この度の調達により累計調達額は15億円となった。今回調達した資金は、研究開発の強化、採用の強化に充当する予定だ。

Vitaars

調達額:10億円
調達先:日本政策金融公庫 / 三井住友銀行 / 日本ベンチャーキャピタル / フジタ・イノベーション・キャピタル / 東海東京インベストメント / イチネンホールディングス / ARKRAY & PARTNERS / イノベーション・エンジン
備考:シリーズCラウンド / 日本政策金融公庫、三井住友銀行と融資契約 / その他投資家を含む

遠隔医療による診療サポートサービス「遠隔ICU」の運営を行うスタートアップ。

「遠隔ICU」は、現場の医師や看護師から提供された情報を基に、遠隔地から集中治療医や専門医が24時間体制でアドバイスを提供するサービスである。

現場の医師・看護師の負担を軽減するとともに、集中治療医が遠隔地に居ながらにしてカルテの病歴とバイタル情報を中心に診療方針を検討することが可能になる。

また、病院にとっては集中治療医を新規雇用するコストを抑えられるので、費用抑制にも貢献できる。

2023年6月には、シリーズCラウンドにおいて日本政策金融公庫から3億円、三井住友銀行から2億円の融資契約を締結した。

今回の融資・調達した資金を用いて、遠隔ICUサポートシステムの研究開発:集中治療専門医、専門看護師の全国的な不足、地域偏在という課題に対するソリューション提供と、遠隔ICUを中心に遠隔麻酔・遠隔救急等の周辺領域での事業推進するための体制構築・強化:人手不足が課題となる領域へ展開するため、幅広い分野の関係者と連携体制を構築し事業推進を強化を行い、医療DXの推進、日本医療の質の均てん化、および医療従事者の働き方改革への寄与を目指す方針だ。

文=STARTUP DB

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