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2023.07.04 14:00

今年の最低映画は『プー あくまのくまさん』 批評家が酷評

Getty Images

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2023年に公開された新作映画のうち、これまでに批評家から最も低い評価を得ている作品は、誰もが知る児童小説を題材としたホラー映画『プー あくまのくまさん』だ。僅差でワースト2位と3位につけたのは、スティーヴン・キング原作のホラー映画と、米俳優チャーリー・デイの長編映画監督デビュー作だ。

フォーブスは、批評サイトの「メタクリティック」と「ロッテン・トマト」のスコアを総合し、今年上半期に全米公開された新作映画を順位付けした。ロッテン・トマトのスコアは、高評価を下した批評家の割合をパーセントで示したもの。一方のメタクリティックは、批評家による評価の総合点を100点満点で示したもので、批評した人物やメディアの重要度や質を考慮した加重平均となっている。

ワースト1位『プー あくまのくまさん』

(米国、リース・フレイク=ウォーターフィールド監督、全米公開日:2月16日)

A・A・ミルンとE・H・シェパードの児童小説『クマのプーさん』をホラー作品として映画化。プーさんやピグレットといったおなじみのキャラクターが、クリストファー・ロビンに見捨てられたことにより、残忍な殺人鬼となって人々を襲う。メタクリティックのスコアは16点、ロッテン・トマトは3%。

同作は、これまでディズニーの知的財産だった原作小説の著作権保護期間が2022年に終了したことにより、合法的に製作することが可能になった。米芸能誌ハリウッド・リポーターによると、当初は限定公開の予定だったが、インターネット上で話題を集めたことから、米国と英国での全国公開が決まった。

映画情報サイト、インディーワイヤーの批評家クリスチャン・ジルコは同作について「観客が今まで見たことのないイメージを見せることを約束するだけで、映画の製作・宣伝・収益化ができた時代」を思い起こさせるものだと論評。エンタメメディアIGNのマット・ドナトは「殺人シーンの残酷さは満足いくものだが、この映画で見るに耐えられるのはほぼそれだけだ」とこき下ろした。

ワースト2位『Children of the Corn』

(米国、カート・ウィマー監督、全米公開日:3月3日)

スティーヴン・キングによる同名の短編を映画化。ネブラスカ州の架空の町を舞台に、悪霊にとりつかれた12歳の少女が次々と殺人を犯すホラー作品。(メタクリティック22点、ロッテン・トマト13%)

ワースト3位『アサシン・クラブ』

(米国/イタリア、カミーユ・ドゥラマーレ監督、全米公開日:5月16日)

腕利きの殺し屋が7人の暗殺を依頼されたが、実は標的となった人々は自分と同じ殺し屋で、暗殺の試みに抵抗するよう訓練されていた──という筋書きのアクションスリラー作品。(メタクリティック27点、ロッテン・トマト14%)

ワースト4位『Fool's Paradise』

(米国、チャーリー・デイ監督、全米公開日:5月12日)

コメディドラマ『フィラデルフィアは今日も晴れ』で知られるチャーリー・デイの初監督作品。精神科病院から退院したばかりの男が、タレントエージェントに発見されて一躍スターの座に上り詰める。(メタクリティック27点、ロッテン・トマト16%)

ワースト5位『Love Again』

(米国、ジム・ストラウス監督、全米公開日:5月5日)

死んだ婚約者が生前使っていたのと同じ携帯電話番号を取得した男性とテキストメッセージでやり取りを始めた女性のストーリーを描くラブコメ作品。(メタクリティック32点、ロッテン・トマト23%)

forbes.com 原文

翻訳・編集=遠藤宗生

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