皆さんは、ワインはお好きでしょうか?
ワインの魅力はなんといっても種類が豊富なところ。世界中でたくさんのワインが作られており、商品数でいうと、数十万では足りないほどのワインが世の中にあります。
自宅で毎日のようにワインを飲んでいる筆者ですが、セット買いしたワインや福袋で買ったワイン(世間には“ワイン福袋”なるものがあるのです)などの中には、ラベルを見てもよくわからず、自分で買っておきながら「これ、なんだっけ……?」なんてことも。
そんなとき、ワインのラベルを自動的に読み取って、なんというワインなのかを教えてくれるAIがあれば、とても便利ではないでしょうか。
AI搭載IoT総合エッジウェア「Gravio(グラヴィオ)」(アステリア)を使うと、そんなワインAIが簡単に作れてしまうんです。しかも、難しいプログラミングなど一切なしに、ノーコードで作成できるというのですから、非エンジニアの筆者にもぴったりです。
さっそく、実際に作ってみることにしましょう。
Gravio 4.5はAI画像推論機能が劇的に進化
必要なものはまず、Gravio Hubと呼ばれるエッジゲートウェイです。またGravioは、多彩なセンサーやカメラとの接続が可能で、必要なセンサーやライト、エッジゲートウェイも無償で利用できるのが特長です。
たとえば、人を感知して何かアクションを設定したいときは人感センサーを使いますし、距離を計測して何かをしたいときはディスタンスセンサーを使うといった具合です。
そして、こうしたセンサーやカメラの情報をとりまとめて処理を行う“脳”がGravio Hubというわけです。
今回はワインのラベルを読み取ってワイン名を教えてくれるAIですから、ラベルを読み取るためのネットワークカメラを使用します。アイ・オー・データ機器の「TS-NA220W」を利用しました。
あらかじめ、Gravioを操作するためのアプリケーション「Gravio Studio」(バージョン4.5)を、検証するPCにMicrosoft StoreもしくはApple App Store経由でインストールしておきます。
当バージョンから、AIによる画像推論機能がさらに強化され、プリインストールの推論モデルに加え、オリジナルの画像推論モデルもノーコードで利用可能になりました。
またGoogleの「TensorFlow Lite Ver.1」にも対応。世界中のユーザーが作成した学習済みモデルをGravioで使用できるようになりました。ちなみに「TensorFlow」とは、Googleが開発した機械学習/ディープラーニングのライブラリで、「TensorFlow Hub」ではトレーニング済みのモデルが公開されています。
このTensorFlow Hubの中に、今回利用する「ワインのラベルを読み取る学習済みモデル」があります。さすがに自分自身でワインラベルを何千枚、何万枚も用意してオリジナルの画像推論モデルを作成するのは大変ですから、ここはありがたくTensorFlowの学習済みモデルを活用しましょう。