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2023.06.30 14:30

創業1年のインフレクションAIが13億ドル調達、ビル・ゲイツも出資

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人工知能(AI)スタートアップのInflection AI(インフレクションAI)と同社のCEOのムスタファ・スレイマン(Mustafa Suleyman)は、最初の会話型チャットボットの「Pi」の発表から2カ月足らずで、新たに13億ドル(約1880億円)の資金を調達した。この額は、同一企業による複数回の資金調達を除けば、AI新興企業としては過去4番目に大きな資金調達額となる。
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マイクロソフトとエヌビディア、そしてテクノロジー業界で最も影響力のある3人のビリオネアたちが、この調達を主導した。リンクトイン共同創業者のリード・ホフマン、マイクロソフト共同創業者のビル・ゲイツ、グーグルの元CEOのエリック・シュミットらは個人的に出資した。そして、エヌビディアはこの中で唯一の新規投資家として加わった。

情報筋によると、今回の資金調達で、パロアルトを拠点とする2022年初頭に設立のインフレクションの評価額は40億ドルに達したという。

同社は、取引の具体的な詳細を明らかにしておらず、マイクロソフトとエヌビディアの出資比率も公表していないが、スレイマンは、両社が事業に対する支配権や優先権を持っているわけではないことを強調し、自身が引き続き大株主であると述べた。
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「知的財産権(IP)の移動はありませんし、私たちは完全に独立しており、商業面でやりたいことは何でも自由にできます」と彼は述べた。

はっきりしているのは、この調達で同社が、AI競争における重要なパートナーであるマイクロソフトとエヌビディアとの関係を大幅に深めたということだ。OpenAIの主要投資家でもあるマイクロソフトは、インフレクションのクラウド・コンピューティングのパートナーであり、エヌビディアは、OpenAIのGPT-3のような大規模言語モデルを強化するGPUのH100の展開において、インフレクションと緊密に協力している。

「マイクロソフトはすばらしい企業で、我々をターボチャージしてくれています。そしてエヌビディアとのコラボの結果、私たちはクラスターをチューニングし、世界最高のクラスターにすることができました。私たちは今、客観的に見て世界最高のハードウェアを持っています」とスレイマンは語った。

マイクロソフトのCTOでAIリーダーのケヴィン・スコットとエヌビディアのCEOのジェンスン・フアンは、声明の中でインフレクションへの支援を表明し、フアンは、インフレクションのチームが「驚くべきパーソナルアシスタント」の案内役になるだろうと述べた。

今回の資金調達により、インフレクションはコンピューティング能力をさらに拡大し、ユーザーとの会話を通じて、より価値のある質問と回答を引き出すように訓練されたチャットボット、Piの開発を進める計画だ。フォーブスが5月初旬にプレビューしたこのチャットボットは、スレイマンによれば、新機能の追加によって「大きなエンゲージメント」を獲得しているという。しかし、インフレクションは、この主張を裏づけるデータの開示を拒否した。
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編集=上田裕資

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