2023.07.01 08:00

夏の観光地での「露出」控えて、イタリアの都市が規則を強化 罰金も

Shutterstock

ローマのパンテオン、バチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂、フィレンツェのドゥオーモ(大聖堂)など、イタリア観光中に訪れる名所の一部では、以前から「適切な服装」が求められている。宗教関連の施設は特に、服装に関する規則が厳しい。

だが、イタリアではこのところ、そうした施設以外にも、従うべきドレスコードを採用する自治体が現れ始めている。それらの場所ではただ街なかを歩くときでも、認められない服装がある。

宗教施設

教会や大聖堂など、数々の宗教関連の施設が観光名所となっているイタリア。訪れた場所で入場を拒否されないためには、規則に沿った服装をしていなければならない。多くの場合は施設の外に、認められる服装について説明する看板が立てられている。

そこに記されているのは「男性でも女性でも肩、上腹部、膝が露出している服での入場は認められないこと」などだ。つまり、細い肩ひもやノースリーブのトップス、(丈の短い)クロップドトップス、ショートパンツ、膝上丈のスカートでは「入場禁止」ということになる(一部の施設では、ショールや羽織ものを貸してくれるかもしれない)。

観光客が少ない宗教関連の施設では、来訪者の服装をチェックする職員がいない場合もあるだろう。だが、敬意を表すためには、一般的なルールには従うべきだ。

街なかで水着姿はNG

一方、イタリアでは一部の自治体でも、観光客の服装に関する取り締まりが行われている。ナポリ湾に面した都市、ソレントのマッシモ・コッポラ市長は2022年、水着のまま街の中心部を歩き回ることを禁止した。

これについて市長は「ソレントの住民にも観光客にとっても、困惑と不快感の原因になる可能性があります」とフィスブックに投稿している。

「この街の住みやすさ、生活の質、心部や公共のスペースでの礼儀を守り、より良くしていきたいと考えています」

この規則に違反した人には、最高500ユーロ(約7万8000円)の罰金が科される。

また、シチリア島の北方にあるエオリア諸島で最も大きい島、リーパリ島では2013年に、同様の規則が導入されている。いつまでも水着やビーチサンダルのままでいると、最高500ユーロの罰金を支払うことになるかもしれない。

そのほかベネチアも、水着姿や上半身裸の状態で観光をしている人に対して、同額の罰金を科している。

forbes.com 原文

編集=木内涼子

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事