だが、イタリアではこのところ、そうした施設以外にも、従うべきドレスコードを採用する自治体が現れ始めている。それらの場所ではただ街なかを歩くときでも、認められない服装がある。
宗教施設
教会や大聖堂など、数々の宗教関連の施設が観光名所となっているイタリア。訪れた場所で入場を拒否されないためには、規則に沿った服装をしていなければならない。多くの場合は施設の外に、認められる服装について説明する看板が立てられている。そこに記されているのは「男性でも女性でも肩、上腹部、膝が露出している服での入場は認められないこと」などだ。つまり、細い肩ひもやノースリーブのトップス、(丈の短い)クロップドトップス、ショートパンツ、膝上丈のスカートでは「入場禁止」ということになる(一部の施設では、ショールや羽織ものを貸してくれるかもしれない)。
観光客が少ない宗教関連の施設では、来訪者の服装をチェックする職員がいない場合もあるだろう。だが、敬意を表すためには、一般的なルールには従うべきだ。
街なかで水着姿はNG
一方、イタリアでは一部の自治体でも、観光客の服装に関する取り締まりが行われている。ナポリ湾に面した都市、ソレントのマッシモ・コッポラ市長は2022年、水着のまま街の中心部を歩き回ることを禁止した。これについて市長は「ソレントの住民にも観光客にとっても、困惑と不快感の原因になる可能性があります」とフィスブックに投稿している。
「この街の住みやすさ、生活の質、心部や公共のスペースでの礼儀を守り、より良くしていきたいと考えています」
この規則に違反した人には、最高500ユーロ(約7万8000円)の罰金が科される。
また、シチリア島の北方にあるエオリア諸島で最も大きい島、リーパリ島では2013年に、同様の規則が導入されている。いつまでも水着やビーチサンダルのままでいると、最高500ユーロの罰金を支払うことになるかもしれない。
そのほかベネチアも、水着姿や上半身裸の状態で観光をしている人に対して、同額の罰金を科している。
(forbes.com 原文)