北米

2023.06.29 09:45

全米8000万人以上に大気汚染警報 カナダ山火事の煙が中西部覆う

カナダの山火事からの煙に覆われた米イリノイ州シカゴ。2023年6月28日撮影(Scott Olson/Getty Images)

米国では28日、カナダで発生した山火事の煙が中西部と五大湖を覆い、8000万人以上が住む地域に大気汚染警報が出された。数週間前には、北東部が山火事の煙で覆われ、ニューヨークの摩天楼が一時オレンジ色に染まっていた。

米国立気象局は、アイオワ、ミシガン、ウィスコンシンの3州全域と、イリノイ、インディアナ、オハイオを含む五大湖沿岸州と中西部の一部、デラウェア、ペンシルベニア、メリーランド、ニュージャージー、ニューヨークの各州、ノースカロライナ州の一部に大気汚染警報を発令した。住民に対し、屋外での運動は避け、外出時間を短くするよう勧告している。

オハイオ州クリーブランドでは、大気汚染の程度を指す空気質指数が全米最高水準の276となり、環境保護庁と海洋大気庁が「非常に不健康」と見なすレベルに達した。 他にも、ペンシルベニア州ピッツバーグ(242)、インディアナ州インディアナポリス(238)、イリノイ州のシカゴ(209)とスプリングフィールド(203)、ウィスコンシン州ミルウォーキー(200)が「非常に不健康」とされている。

中西部、北東部、アパラチア地域の複数の都市でも、28日の大気の質が「不健康」な水準となった。これは、子供や高齢者、心臓病や喘息などの肺疾患のある人など、健康リスクを抱える人々に健康被害をもたらす恐れがあることを意味する。これらの都市には、オハイオ州シンシナティ(198)、ミシガン州グランドラピッズ(195)、オハイオ州トレド(185)、オハイオ州コロンバス(178)などがある。

forbes.com 原文

翻訳=上西雄太・編集=遠藤宗生

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