この中には、サウジアラビア投資省と中国の新興EVメーカー、華人運通(ヒューマンホライゾンズ)との56億ドル規模の投資計画が含まれる。
中東の政府系ファンドの動き
今回のイベントは、伝統的に米国と親密な関係にあるアラブ諸国が中国と関係を強化している点でも注目を集めた。GCCには、アラブ首長国連邦やバーレーン、サウジアラビア、オマーン、カタール、クウェートなどが加盟している。フォーブスとのライセンス契約により中東で発行されている「フォーブス・ミドルイースト」のマネージング・エディター、クロディーヌ・コレッティは、今月行われたインタビューの中で、中東の政府系ファンドによるアジア投資が活発化していると述べている。例えば、アブダビ政府系ファンド「ムバダラ(Mubadala)」は、2015年に中国開発銀行(CDB)傘下のCDBキャピタルと中国国家外貨管理局と提携し、中国における戦略的・商業的に重要なプロジェクトに投資する目的で100億ドル規模のファンドを設立した。
ムバダラは北京にオフィスを構え、コミットした資金は50億ドルを超える。ポートフォリオには、ソーシャルメディアの快手(クアイショウ)やEVメーカーの小鵬汽車(シャオペン)など70社が含まれる。コレッティによると、カタール投資庁やアブダビ投資庁、クウェート投資庁も中国で投資活動を行っているという。
今年初め、サウジアラビアの「公共投資ファンド(Public Investment Fund)」は、テンセントが出資する中国のeスポーツ企業に2億6500万ドルを投資した。コレッティによると、中東の政府系ファンドは他のアジア市場とも結びつきを強め、投資機会をうかがっているという。
(forbes.com 原文)