花を買ったことがある300人を対象に行ったこの調査では、新500円玉を使ったことがある人は47.4パーセントいました。使ってないと断言した人が14.4パーセントでしたが、「気にしてない」、つまり使ったかどうかわからないという人が38.2パーセントもいるので、実際はもっと多いはず。
しかし、500円玉に描かれた花を知っていた人はわずか7.8パーセント。見れば「ああ、あれね」とわかると思います。見ても何の花かわからない人も少なくないかも。とにかく印象が薄いのはたしかです。100円玉は桜なので馴染みが深いせいか、約3割の人が知っていました。
答えは「桐の花」です。なぜ桐なのかと言えば、中国最古の詩編『詩経』に桐は鳳凰が羽根を休める木とあり、大変に高貴な花だからです。また鳳凰は、徳の高い君主が誕生するとこの世に現れると論語に書かれていることから、日本でも皇室の紋章などに使われるほど格が高く、吉兆として尊ばれている花なのです。内閣府の紋章でもあるため、政府の記者会見などでよく見かけます。
ちなみに、500円玉の裏には竹と橘が描かれています。竹は梅や松と並んで縁起のいい植物の代表格ですが、120年に1度しか花を付けない竹の実は鳳凰の唯一の食べ物ということで、これまた高貴な植物です。橘は、奥ゆかしく人徳のある人の象徴として家紋にも使われています。つまり、500円玉はめちゃくちゃ縁起がいい硬貨ということです。お守りになりそうですね。
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