音楽業界誌『HitsDailyDouble』によると、米国では今年、スウィフトのアルバム4作が販売枚数換算ですでに50万枚を突破している。メジャー・アーティストの場合、最近のアルバム1~2作が好調な売れ行きを維持することは珍しくないが、4作が今年上半期だけでこの偉業を達成したことは、本当に驚くべきことだ。
スウィフトのアルバムの中でトップを走っているのは『ミッドナイツ』で、昨年の年間売り上げが320万枚だったのに対し、今年はすでに180万枚相当が販売されている。このアルバムは、ニューシングルのリリースや「エラスツアー」でのパフォーマンスなど、継続的なプロモーション活動によって支えられている。
第2位は『ラヴァー』で、66万7000枚以上を売り上げたとされている。同作もまた、「エラスツアー」の効果が大きい。スウィフトは、新型コロナウイルスの流行により、2019年にアルバム収録曲をライブで披露することができなかったため、ファンは今、楽曲を熱心にストリーミングして一緒に歌い、『ラヴァー』を再びチャート上位に押し上げている。
3番目に売れているアルバムは、60万枚の大台に近づいている『フォークロア』だ。同作はコロナ流行のさなかの2020年半ばにリリースされ、ヒットを飛ばすと共に、批評家からも高い評価を受けた。いくつかのヒット曲を生み出し、スウィフトは3度目のグラミー年間最優秀アルバム賞を受賞した。
意外なことに、2014年にリリースされたスウィフト初のポップ・アルバム『1989』も今年、販売とストリーミングで好調な成績を収めている。主にストリーミングでの人気により、販売枚数換算で50万枚を突破した。このような古いアルバムがこれほどストリーミングされているのは注目に値する。
年内には、さらに少なくとも1~2作のアルバムが50万枚を突破すると予想されている。過去作品の再録音版である『レッド(テイラーズ・ヴァージョン)』は50万枚に近づいており、7月上旬には同じく再録版のアルバム『スピーク・ナウ(テイラーズ・ヴァージョン)』をリリースする予定だ。両作ともに、今年のアルバム売上ランキングの上位に入ると予想されている。
(forbes.com 原文)