寄付先はおなじみのグループだった。35億ドル相当の株はビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団への寄付に充てられた。また、バフェットの亡き妻が設立したスーザン・トンプソン・バフェット財団にも3億5000万ドル相当が贈られた。そして、バフェット3人の子どもたちが設立した財団も、それぞれ2億5000万ドル相当のバークシャー株を受け取った。
バフェットの生涯の累計寄付額は515億ドルに達し、フォーブスの「米国最大の慈善活動家」ランキングのトップに躍り出た。彼は、保有資産のほぼすべてを寄付すると宣言しており、寄付額の総額は1600億ドルを突破する可能性がある。彼がこれほどの額を寄付できるのは、17年以上前に巨額の寄付を始めた彼が保有するバークシャーの株の価値が大幅に上昇したからだ。
「これまで5つの財団が受け取ったバークシャーB株の価値は約500億ドルで、2006年当時の私の全財産を大幅に上回っている」と、92歳のバフェットはプレスリリースで述べている。「私には負債がなく、残りのA株は1120億ドルの価値がある」
フォーブスの試算で約1123億ドルの資産を保有するバフェットは、バークシャー株が450%上昇したおかげで、500億ドル相当の株式を手放した後でも、2006年当時と比べて資産を2倍以上に増やしている。
「バークシャーで特別なことは何も起きていない」と、彼は述べている。「非常に長いスパンの投資やシンプルで健全な決断、米国経済の追い風、そして複利効果が私の現在の富を生み出した」とバフェットは語った。
(forbes.com 原文)