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2023.06.23

フォード、EV製造拡大のため1.3兆円の融資を受ける

betto rodrigues / Shutterstock.com

米国エネルギー省が22日に発表したところによると、フォードの電気自動車部門に対する92億ドル(約1兆3000億円)の融資は、米国内の3つのバッテリー製造工場に充てられる。これは、最近の自動車メーカーへの融資としては最大規模のもので、2026年までに200万台の電気自動車を製造するというフォードの計画を後押しすることになる。

ブルームバーグによると、この融資は、フォードが韓国のバッテリーメーカーであるSKオンと110億ドル(約1兆5700億円)を投じて設立したBlueOval SKに対してのもので、2009年の金融危機以降、米国の自動車メーカーに対するものとしては最大規模のものだ。

この資金は、フォードとリンカーンの電気自動車用バッテリーを生産する3つの製造工場に充てられる。工場はすでに建設中で、テネシー州に1つ、ケンタッキー州に2つある。

フォードは昨年、電気自動車への支出を200億ドル(約2兆8600億円)増やし、2030年までに電気自動車の生産台数を全生産台数の半分に押し上げる計画を発表した。

エネルギー省の融資は、バイデン大統領が特に持続可能な技術産業において中国との競争力を高めるため、より多くの国内製造業を取り込もうとする努力の一環だ。この融資は、2022年8月に成立したインフレ抑制法と連動したもので、クリーンエネルギープロジェクトに3700億ドル(約52兆円)が割り当てられたほか、EV購入者向けの消費者税控除として、1台につき最大7500ドル(約100万円)の税額控除が受けられる。

オバマ政権下の2010年に政府がテスラに与えた最初の工場建設費は4億6500万ドル(約660億円)だった。フォードはテスラに次ぐ電気自動車販売台数第2位であり、米国での電気自動車製造においてテスラに最も近い競争相手である。この数字は、2022年に米国で3番目に売れたEVであるフォードのマスタングMach-Eが牽引している。

forbes.com 原文

翻訳=上西雄太

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