東京23区の新築マンション平均価格ランキング 1位は3.6億円超え

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新築マンションの値上がりが止まらない。要因としては、ウクライナ侵攻による資材価格上昇や円安の影響、住宅ローンの低金利継続などがあげられる。特に東京23区の新築マンション値上がり率は著しく、不動産経済研究所の調べによると2023年5月の東京23区の新築マンション平均価格は、前年比で47.9%のプラスとなった。

そうした中、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)」は6月21日、東京23区の新築マンション平均価格ランキングを発表(調査期間:2023年1月〜5月)。TOP 10は、次の通りだった。

1位は「港区」の3億6038万円。次いで2位「千代田区」(2億2642万円)、3位「新宿区」(2億843万円)、4位「目黒区」(1億3385万円)、5位「中央区」(1億3227万円)の順番となった。

1位の「港区」は平均価格では2位の千代田区を1億3000万円以上引き離したものの、平均専有面積が167.25㎡と他区に比べて広く、㎡単価が最も高かったのは「千代田区」(267万円/㎡)という結果に。また、㎡単価の前期比(2022年1〜5月との比較)では「新宿区」がプラス55.2%となり、TOP5では最高の伸び率だった。

11位以降のランキングは、次の通り。

11位の豊島区以降では新築マンション平均価格が1億円を下回り、最低額は「墨田区」の4813万円。最も平均㎡単価が安かったのは、22位の「足立区」で86.3万円/㎡だった。東京23区全体では、新築マンションの平均価格が1億943万円、平均㎡単価は151.6万円となり、23区のうち18区で㎡単価が前期比で100%を超えた。

LIFULL HOME'S総研 副所長でチーフアナリストの中山 登志朗氏は、現在の新築マンションの価格水準および価格上昇については、10年ほど前に高級マンションの目安とされた分譲坪単価350万円(=㎡単価換算約106万円)を東京23区のうち19区で上回っており、これまでの市場価格とは大きく乖離している事実を示していると解説。

さらに、日本に合計約150万人いるとされる富裕層と超富裕層に加え、海外からの購入意向も多く、現在の価格水準でも新築の分譲物件が売れ残るといった事態は全く想定できない状況だと説明した。

一方で、「郊外方面に目を転じると、安価に分譲されている物件も多く、この新築マンションの価格急騰は、東京都心部およびその周辺エリアでのみ顕著であることが明らかです。立地条件と物件価格との関係性をご自身の目でよく確認して、価格上昇の時期であるからこそ納得感の高い物件購入をしていただきたいと思います」と冷静な物件選びの必要性を説いた。


参考資料)不動産経済研究所 首都圏 新築分譲マンション市場動向 2023 年 5 月 
https://www.fudousankeizai.co.jp/share/mansion/551/3eE1wtp.pdf

プレスリリース

Forbes JAPAN Web編集部

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