英GSKのRSウイルスワクチン、60歳以上に長期効果 後期試験で確認

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英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)は21日、同社が開発したRSウイルス(RSV)ワクチン「Arexvy」の後期臨床試験で、60歳以上の成人への1回の接種で長期にわたる予防効果が得られることが確認されたと発表した。一般的だが重症化することもあるRSV感染症の予防に向けた有望な結果だ。

GSKは、約2万5000人を対象に、Arexvyの接種1回の安全性と予防効果を確かめる後期臨床試験を実施。結果、RSVによって引き起こされる下気道疾患と重症化に対して、2シーズンにわたる強力な予防効果が示されたという。試験結果の全容はまだ発表されていない。

RSVは、よくみられる呼吸器の感染症。健康な成人が感染した場合は通常、軽い風邪のような症状が出るだけだが、高齢者や乳幼児、基礎疾患のある人は重症化することがあり、死に至る恐れもある。GSKによると、Arexvyの試験では、基礎疾患のある人や高齢者でも持続的な予防効果が認められた。

安全性と副反応については、他のワクチンと同程度という、過去の試験と同じ結果が確認された。

一方、RSVワクチンを接種すべき頻度についてははっきりしていない。RSVはインフルエンザと同じく季節性のウイルスであるため、毎年接種しなければならない可能性がある。接種の頻度は、臨床試験データに加え、公衆衛生政策や臨床現場で得られるデータ、その他の懸念事項を考慮しつつ、時間をかけて判断されることになる。

米国では今年、60歳以上向けのRSVワクチン2種類が、長年にわたる紆余曲折を経て承認された。最初にGSKのArexvyが、そのすぐ後にファイザーのワクチン「Abrysvo」が承認された。Abrysvoについては、米食品医薬品(FDA)の諮問委員会が、乳児の感染予防を目的とした妊婦への接種を認可するよう勧告している。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子・編集=遠藤宗生

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