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2023.06.22 09:30

リビアンもテスラの充電網に参加、フォードとGMに続き

Tada Images / Shutterstock.com

電気自動車(EV)メーカーのリビアンは6月20日、競合のテスラの充電方式を採用し、自社の車両のドライバーをテスラの「スーパーチャージャー」ネットワークにアクセス可能にすると発表した。テスラは最近、フォードやゼネラルモーターズ(GM)とも提携しており、リビアンはこの提携で競争力を維持しようとしている。

カリフォルニア州アーバインに本社を置き、電動トラックと電動SUVを製造しているリビアンは、来年の春から、米国とカナダにあるテスラの約1万2000の充電ステーションを同社のドライバーが利用できるようになると発表した。

テスラとの合意に基づき、リビアンのR1TおよびR1Sのオーナーは、テスラの充電ステーションに適合するアダプタを使用できるようになり、今後発売されるR1およびR2車両の充電ポートは、2025年からテスラの充電器に対応する予定という。

これにより、リビアンの充電網は劇的に拡大する。同社の株価は20日の午前中に4%以上も上昇し、2カ月ぶりの高値となる15.52ドルをつけた。

リビアンは現在、北米の600カ所にリビアン・アドベンチャーネットワークと呼ばれる充電拠点を設け、3500台の急速充電器を設置しようとしている。同社はまた、米国とカナダの各地に1万台以上の高出力のレベル2充電器を設置する計画だ。

リビアンとテスラの提携は、EVの導入で遅れをとったトヨタが全固体電池と搭載した次世代EVの計画を発表し、株価を11カ月ぶりの高値に押し上げた数日後のタイミングになった。ここ数週間で、充電ネットワークをフォードとGMに開放したテスラの株価は上昇を続け、9カ月ぶりの高値に達している。GMのメアリー・バーラCEOは、今回の合意によって来年から、同社のEVユーザーの充電へのアクセスが2倍になると述べている。

リビアンは、2009年にメインストリーム・モーターズとして設立され、2011年にリビアン・オートモーティブに社名を変更した。同社は、2020年にEVトラックの量産を開始したが、その後の大手メーカーとの競争に直面し、財務上の苦境に立たされてきた。

ロイターが入手した社内メッセージによると、リビアンは昨年末に約1万4000人の従業員のうちの5%を削減した後、2月には6%を削減した。同社は、2020年に10万台のEVバンをアマゾンに独占的に供給する契約を結んだが、アマゾンが購入台数を減らしたことを受け、独占条項の見直しを行っているとウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は報じている。

forbes.com 原文

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