だが、大洲の町には他にも歴史を感じられる宿泊場所がある。それが「文化財一棟貸切プラン」だ。
こちらは旧大洲藩主の末裔である加藤泰通が大正14年に建築した、国の登録有形文化財である「旧加藤家住宅主屋」をまるっと一棟貸切にできるというもの。
この建物、大洲市の観光スポットにもなっているのだが、このプランでは、一般公開されていない1階の一部と2階の合計171平方メートルが貸し切りにできるのだ。
旧大名家らしい格式を感じる広々とした空間は、細部にまで凝った意匠が施されていて、あちこちと観察しているだけであっという間に時間が経ってしまう。
また全面ガラス障子になっているため、室内は明るく開放的な雰囲気。日本家屋の風情を感じてもらおうと、テレビや時計、明るすぎる照明などは設置していないのもこだわりだ。
時が止まったかのような、ゆったりとしたひとときを過ごすことができるはずだ。
夕食は国の指定文化財である「南隅櫓」で。歴史を感じる重厚な空間のなかで、愛媛あかね和牛や近海の魚介をフレンチ仕立ての料理で味わうことができる。また宿泊者限定のプライベートハウスも用意されていて、こちらでは大洲城のライトアップを眺めながら入浴をしたり、ドリンクを無料で楽しむこともできる。
他にも城下町に点在する歴史的に価値のある邸宅に泊まれるプランなども用意されているので、予算に合わせて選ぶのもいいだろう。
他では体験できないタイムスリップ気分を味わいに、大洲まで足を伸ばしてみてはいかがだろうか。
(この記事はOCEANSより転載しています)