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2023.06.21

凄腕投資家 直伝「株主総会」が10倍楽しくなる方法

現在、日本を代表する優良企業が次々と株式を分割し、株主総会に参加する為の投資単価を引き下げているのをご存知だろうか。投資をしている人にとっての主軸は、「上がった、下がった」「買った、売った」というように、株の売買によって得られる利益だと思われている。

ところが、株主総会にスポットを当てて、出席する行為そのものを楽しむという、ありそうでなかった視点が話題を集めている。7月19日には、書籍『株主総会を楽しみ、日本株ブームに乗る方法』が出版されることになった。21世紀初頭の日本企業の個人IR黎明期に、延べ1000人以上の経営者や株式マーケットを取材した投資のエキスパート小笹俊一に、株主総会を楽しみ、かつ心得を伺ったら、元気な日本経済の復活が見えてきた。


株主総会は、その会社の「面接試験」である

株主総会を楽しんじゃおう、というユニークな視点に着眼した「複眼経済塾」とは、「分かりやすく、楽しく、真面目に」投資・ビジネスセミナーを主催している教習所。講師には、『株主総会を楽しみ、日本株ブームに乗る方法』を執筆した渡部清二塾長や、トルコ出身の人気エコノミストにして親日家のエミン・ユルマズ塾頭が参画し、全国に1200人以上の塾生が在籍している。とりわけ日本株に特化し、全国で座学やワークショップを精力的に主催するなど、日本企業や日本の魅力についても伝導している唯一無二のスクールだ。

「NHK」アナウンサーから「Bloomberg TV」メインキャスターを経て、資産運用会社「スパークス」で研鑽を積み、現在「複眼経済塾」でメディア局長を務める小笹俊一取締役と、Forbes JAPAN執行役員・谷本有香Web編集長との対談が実現した。共に「Bloomberg TV」でキャスターを務めたキャリアを持つ株のスペシャリスト2人による対談では、具体的な企業名や株式市場のクロニクルまで次々に飛び出し、投資ビギナーから上級者まで楽しめるウイット溢れる内容に。

(写真左:ACSL 鷲谷聡之CEO、右:小笹俊一氏)

(写真左:ACSL 鷲谷聡之CEO、右:小笹俊一氏)


谷本有香(以下、敬称略):株主総会とは、どのようなものと捉えていますか?


小笹俊一:株主で構成される「株式会社の最高意思決定機関」であるのは言うまでもありませんが、その会社の「面接試験」の場でもあると考えています。重要な経営方針や経営判断に触れられるだけでなく、自分の意思も反映できる絶好のチャンスに触れないのは、株主としてもったいないと思います。

谷本:日経平均が上がっている今の株式市場について、どのようにみていらっしゃいますか?


小笹:
ズバリ、今こそ日本の魅力が見直されてきた時期だと肌で感じています。1989年をピークに、日本のパワーは徐々に失われてきましたが、この失われた35年間の日本が、蘇る金狼の如く、しなやかさを纏って株式市場に台頭してきたのが2023年。物言う株主が暴言を吐くダークなイメージだった時代もありましたが、日本企業の底力とスタートアップに注視している世界中の投資家達が今の日本の株式市場に集結したなら、本当の意味で日本経済の復活になると確信しています。
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インタビュアー=谷本有香(Forbes JAPAN 執行役員・Web編集長) 文=中村麻美

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