音楽

2023.06.23 08:15

Z世代の音楽事情 無料で聴くために使うサービスとは

リリースベース(松村)

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レコードにカセットテープ、CD、MD、ネット配信&ストリーミング……。40代以上なら、これら移り変わりの歴史をリアルタイムで体験してきたと思いますが、イマドキの高校生となるとスマホで聴くのが当たり前。かろうじてCDは、ネット配信していないアーティストや特典のために購入するという感じでしょう。

そんな高校生にLINEリサーチが音楽に関する調査を行っています。

まず、ふだん音楽を聴くかという質問に対し、週4日以上聴くと回答した人が86%に上り、ほとんどの高校生がふだんから音楽を聴いていることがわかります。男女別でみると、女子高生(JK)のほうが高く約8割がほぼ毎日聴くと回答。学年別では1、2年生の方が音楽を聴く割合が高かいという結果になっています。

ふだん音楽を聴く方法はとの質問には、「動画サイト(YouTubeなど)で無料視聴する」が、7割超えの1位。続いて「音楽配信サービスで、無料で聴く」が約5割、CDを買うが2割台となっています。無料で聴くが上位を占め、その割合は女子高生のほうが男子高生(DK)より高い結果になっています。4位に入っている「音楽配信サービスで、定額(有料)で聴き放題」でも男子高生のほうが高く、女子高生は極力お金をかけずに聴こうとしている一方で、CDを購入するのは女子高生が圧倒的となっています。

新しい音楽やアーティストを見つけたり探したりする方法としては、男女ともに「YouTube(アーティストなどの公式チャンネル除く)」が半数を超え、女子高生は「テレビ番組」(43.4%)、「TikTokの投稿」(42.5%)と続き、男子高生は「アニメ」(39.8%)、「音楽配信サービス」(32.0%)となっています。アニメのオープニング/エンディングは注目度高いですし、アーティストの楽曲に合わせて踊ってみたや歌ってみた動画がバズることが多く、そういう番組や動画を目にして開拓してる人が多いようです。

筆者(50代)の世代からすると、購入したレコードやCD、あるいはラジオから流れる音楽をカセットテープに録音してウォークマンで聴くという結構努力型でしたが、iPodの登場以降、音楽を聴く世界がガラッとかわり、いまでは音質にこだわるより無料で聴ければ十分という価値観までが一変してしまっています。

一方アーティスト側からすれば、無料で公開しなければ多くの人の耳に届きづらく、配信もサブスクで購入者も少なくCDも特典を付けないと売れない世界では、無料公開してバズればいいですが、収入を確保するのも一苦労となっているのではないでしょうか。

出典:LINEリサーチ「イマドキJKDK事情」より

文=飯島範久

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