リアルタイムで配信される最新鋭テクノロジーによるDX化
千葉が驚いたのは、派手な演出やおもてなしだけではない。セレモニーには、細部にわたり、最新テクノロジーによるDX化が徹底されていたことだ。一眼レフで撮影されたNASDAQ公式カメラマンのデータは、リアルタイムで専用サーバに送信され、参加者がダウンロード出来るだけでなく、屋内ディスプレイや屋外広告システムへ自動共有される。また、スタジオの照明やカメラなどは完全自動化されており、全米生放送という規模にも関わらず少数のスタッフで進行。そして、セレモニー終了後は、公式チャンネル他、CBCやBloombergなどの4大メディアの生放送の映像からタイムズスクエアのディスプレイ映像まで、全てアーカイブで共有される。「スピード感を持って、各社の広報が即座に横展開出来るように、あらゆる素材が一斉にリアルタイムで供給される仕組みは、本当に素晴らしいと思いました。とりわけ、写真素材については、専用ウェブサイトで自分の顔を登録すると自動的に全ての素材の中から自分が写っている写真だけを抽出してダウンロード出来る機能まで備わっていて、ただただすごい!の一言。スーツで臨む日本の格式ある雰囲気もいいですが、アメリカの土壌から生まれたダイナミックなNASDAQを体験出来たことで、視野が広がりました。日本人が誇りにしているサムライ魂を胸に秘め、これからも失敗を恐れず、挑戦し続けていきたいです!」
実は、打鐘セレモニーを夢に描き、2年前に未来の式典用にと仕立てた着物。この日本の正装姿でNY・NASDAQで鐘を鳴らせた瞬間は、千葉にとって「Dream come true」という美談だけで終わらない第二のビジネススタートの日となった。そして今後も益々増えていくであろう日本企業の海外市場への展開も期待したい。