海外

2023.06.21 08:00

10年前にグーグルに会社を売ったイスラエルの連続起業家の告白

Getty Images

2012年当時、カーナビアプリと車載カーナビを合わせたユーザー数が2000万人だったのに対し、Wazeのユーザー数は2500万人で、我々はカーナビ業界全体を上回る勢いで成長していた。当時は、カーナビアプリはそれほど利用されていなかった。現在では、世界中の多くのドライバーがカーナビアプリを使用しているが、Wazeのユーザーによる走行距離は業界全体を上回るだろう。
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10年が経った今、多くの人に利用され、大きな価値を生み出すアプリの創業に携われたことを、私は誇りに思っている。その後、私は公共交通機関版のWazeと言える「Moovit」というスタートアップに参画した。このサービスのユーザー数はWazeを上回り、10億ドル以上の価額で買収された際には約7億5000万人が利用していた。

連続起業家としての挑戦

私は、Wazeを売却後に会社を去る決断をしたことに満足している。なぜならば、それによって私は新たなスタートアップを立ち上げて世の中にさらに大きなインパクトを与え、より多くの価値を生み出し、世界をさらに良くすることができたからだ。

私が設立したり、経営に携わったスターアップの中には、ファイナンシャルアドバイザーのアドバイスを受け、より豊かなリタイアを可能にする「Pontera」や、予約後の航空運賃をトラッキングして企業の出張費削減を支援する「FairFly」などがある。また、アグリテック企業「SeeTree」は、人工知能(AI)や機械学習やIoTデータなどの先端技術を融合したインテリジェンスプラットフォームを森林管理者に提供し、作物の損失や疫病といった、作物栽培における深刻な課題の解決を支援している。

ヘルスケア分野では、エビデンスに基づくAI臨床推論ツール「Kahun」の経営に関わった。同社は、生成型AIモデルがもたらす課題に取り組み、LLM(大規模言語モデル)を活用して臨床評価ツールを作成し、エビデンスに基づく3000万以上の医学的インサイトをマッピングしている。また、モビリティ分野で関わった「Pumba」は、都市部に住むドライバーが自宅近くで路上駐車スペースを見つけるのを支援している。
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Wazeの売却後に、このような道を選んだことで私は自分の運命に気付き、起業家たちの先生やメンターを務めると同時に、連続起業家にもなった。

私が下した決断は、本の執筆という新たなステップにもつながった、私は、『Fall in Love with the Problem, Not the Solution: A Handbook for Entrepreneur(解決策ではなく、問題に恋をする:起業家のためのハンドブック)』という本の出版を通じて、これまで経験した成功や失敗を世間に伝え、多くの人が事業の立ち上げを成功させるための手助けができたと考えている。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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