推定2330億ドル(約33兆350億円)の資産を持つ高級ブランド会社の経営者である74歳のアルノーはフランスのニュース番組コティディアンに、2370億ドル(約33兆6120億円)の資産を持つテスラの最高経営者であるマスクと会食するのは「彼を知っていて(そして)彼は並外れた起業家だと思う」からだと語った。
米通信ブルームバーグによると、2人はアルノーが1987年に創業した高級ブランドを傘下に持つコングロマリット、LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンが所有する高級ホテル、シュバル・ブランで食事をした。
アルノーは2人の息子、アントワーヌ(46)とアレクサンドル(31)を同席させ、一方のマスクは母親のメイを伴っていたことが、アントワーヌのインスタグラムへの投稿で明らかになった。
食事の内容はわからなかった。
マスクとアルノーが昼食時にどんなことを語り合ったのかは公表されなかったが、アルノーのソーシャルメディアや広告への関与についての話が含まれていた可能性がある。マスクが昨年10月に買収して以来、ツイッターは広告収入の減少に苦しんできたが、マスクはツイッターの新時代の可能性を予告して経営を後任に任せたばかりだ。
アルノーとの昼食後、マスクはLVMHが所有する広告会社ピュブリシス・グループと仏経済紙レゼコーが主催する「ビバ・テクノロジー」というイベントに登壇した。アルノーの持ち株会社Financière Agache(フィナンシエールアガシュ)は、TikTokの親会社バイトダンスに投資しているベンチャーキャピタルに出資している。
マスクは今週、エマニュエル・マクロン大統領とフランスでのテスラ工場建設について協議するために同国を訪問している。マクロン大統領は16日朝、マスクと笑顔で写っている写真を自身のツイッターに投稿し「いっしょに取り組もう!#ChooseFrance」とツイートした。
マスクとアルノーの資産は合計でおよそ4700億ドル(約66兆円)だ。マスクは6月初めに、テスラ株が上昇基調にあることを受けて世界富豪ランキング1位に返り咲いた。アルノーの資産の大部分はフェンディやジバンシー、ティファニーなど70を超える高級ブランドを擁するLVMHの所有によるものだ。
(forbes.com 原文)