アジア

2023.06.16 19:30

ビル・ゲイツが北京で中国の習近平国家主席と会見

ゲイツ財団と北京市政府は、GHDDIにそれぞれ5000万ドル(約70億5000万円)を寄付する。ゲイツ財団の声明によれば、この研究所は、新薬の開発とマラリアや結核などの感染症と戦うために、2016年にゲイツ財団、北京市政府、習近平の母校である清華大学によって設立された。また、ゲイツは中国時間6月15日に北京市の殷勇市長と会ったが、市長が研究所への継続的な支援を誓ったことが市政府の声明として報告されている。

今回のゲイツの訪問は、テスラのCEOであるイーロン・マスクが5月の中国訪問からほぼ1カ月後に行われた。電気自動車の億万長者であるマスクは、彼の訪問を利用して、米中両国の利益が相互に結びついており、テスラはいわゆる「デカップリング(分断)」に反対するといったメッセージを送っていた。

マイクロソフトの取締役を2020年に退任したゲイツは、その後もソフトウェア巨大企業の1.3%の所有権から富を得つつ、慈善活動を追求してきた。2020年、ゲイツは習近平からの手紙を受け取ったが、そこには彼の財団が同年に最大1億ドル(約140億9000万円)を寄付し、中国の治療法とワクチンの開発の加速を支援すると約束したことに対しての感謝の意が示されていた。

最後に公式に報告された直接の会談は2015年に行われ、習近平は中国南部の海南省で開催されたアジア年次会議のボアオフォーラムの際にゲイツと会談した。その当時の政府の声明によれば、両者は公共衛生と貧困削減を含む問題について議論したという。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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