今回のゲイツの訪問は、テスラのCEOであるイーロン・マスクが5月の中国訪問からほぼ1カ月後に行われた。電気自動車の億万長者であるマスクは、彼の訪問を利用して、米中両国の利益が相互に結びついており、テスラはいわゆる「デカップリング(分断)」に反対するといったメッセージを送っていた。
マイクロソフトの取締役を2020年に退任したゲイツは、その後もソフトウェア巨大企業の1.3%の所有権から富を得つつ、慈善活動を追求してきた。2020年、ゲイツは習近平からの手紙を受け取ったが、そこには彼の財団が同年に最大1億ドル(約140億9000万円)を寄付し、中国の治療法とワクチンの開発の加速を支援すると約束したことに対しての感謝の意が示されていた。
最後に公式に報告された直接の会談は2015年に行われ、習近平は中国南部の海南省で開催されたアジア年次会議のボアオフォーラムの際にゲイツと会談した。その当時の政府の声明によれば、両者は公共衛生と貧困削減を含む問題について議論したという。
(forbes.com 原文)