アジア

2023.06.16

ビル・ゲイツが北京で中国の習近平国家主席と会見

2018年CIIE(中国)で演説するビル・ゲイツ(Getty Images)

マイクロソフトの共同創設者であり億万長者のビル・ゲイツは、金曜日(中国時間6月16日)に北京で中国の習近平国家主席と会談し、公共衛生と貧困削減に関連した問題を議論した。これは国営の新華社通信が今年初めての「アメリカの友人」との会談として報じたものだ。

この会談は、世界2大経済大国間の緊張が高まる中で行われ、習主席はビル&メリンダ・ゲイツ財団の関連分野での慈善活動を祝福した。習主席は、中国が革新的な技術について他国と協力し、パンデミックや気候変動といった世界的な課題に共同で対応する意志があると述べた。

習近平は、世界が数年間にわたるコロナ制限から立ち直りつつある今、人々はもっと交流を深め、互いに訪問するべきだと述べた。新華社によると、中国の国家主席は、米国民に常に期待を寄せており、両者間の友好関係が続くことを望んでいると語った。ゲイツは、共同議長を務める慈善財団が中国との協力を強化し、農業や新薬開発などの分野で関連技術を他の途上国に普及させると応じたと新華社は報じている。

純資産1190億ドル(約16兆8000億円)を持つ世界第5位の富豪であるゲイツは、水曜日(中国時間6月14日)に中国の首都に到着した。彼自身がツイートで述べたように、パンデミックが始まって以来初めての訪中だった。中国の国家主席と会う前の木曜日(中国時間6月15日)、ゲイツはグローバルヘルス・ドラッグディスカバリー研究所(GHDDI、全球健康药物研发中心)で演説を行い、中国が国内でのマラリア撲滅を達成したことを祝い、広く称賛されている故ユアン・ロンピン(袁隆平)博士の高収量米の開発に関する業績に言及した。
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翻訳=酒匂寛

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