働き方

2023.06.16 14:00

女性の「オフィス家事」の負担を減らす方法

女性はオフィス「家事」を振られがちだという調査結果が出ている(Getty Images)

女性はオフィス「家事」を振られがちだという調査結果が出ている(Getty Images)

パーティーの企画、食事の手配、会議でのメモ取りなど、女性が職場でよりしばしば担う、感謝の声が上がらない仕事がある。こうした業務はしばしば「office housework(オフィス家事)」とも呼ばれ、職場の円滑な運営に貢献している一方で、昇進や給与アップの評価には結びつかないことが多い。幸いなことに、こうした役割に陥るのを避けるための戦略が存在する。

オフィス家事には、職場を円滑に運営するために必要なすべての管理業務、雑務そして評価の低い仕事が含まれる。これらの仕事は時間とエネルギーを消費し、遂行されなければならないにもかかわらず、一般的には職場においては、些細であったり重要でない貢献と見なされることが多い。推計では、女性は白人男性より29%も多くのオフィス家事を担っているとされる。

研究結果では、女性はこれらの感謝されない仕事を遂行するように求められることが男性よりも多く、また、これらの仕事を進んで引き受けることも男性よりも多いとされている。直接的に頼まれない場合でも、女性は男性よりもこれらの仕事を進んで引き受けることが多い。女性がこれらの仕事を引き受けるのは、それらの仕事が得意だからや楽しんで行うからではないことを強調しておきたい。そうではなく、深く根ざしたジェンダーステレオタイプにより、女性は職場でも家庭でも周りを助けることが期待されていると自覚しているのだ。

女性がオフィス家事を引き受けがちな理由

女性がこれらの仕事を進んで引き受ける理由が、それらの仕事を楽しんでいるからや得意だからでないことを証明するため、研究者たちはオンラインの3人1組のグループを調査した。参加者には、各自が参加することで1ドル支払われることが告げられたが、1つだけ条件があった。3人の参加者のうち1人がコンピュータ画面のボタンをクリックすると、その人には1.25ドル(約175円)が支払われ、他の2人にはそれぞれ2ドル(約281円)が支払われるというものだ。

結果、女性は男性よりも48%も多く、このボタンを押すことを進んで引き受けた。つまり、全員が得をするために女性が損を引き受けたのだ。ボタンを押すことには特別なスキルは必要なく、女性がボタンを押すことにより強い興味があるわけでもないため、この研究ではそうした説明は棄却された。
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翻訳=酒匂寛

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