全米のスターバックス従業員でつくる労働組合「スターバックス・ワーカーズ・ユナイテッド」は13日、「プライド月間のさなか、スターバックスは全米各地の店舗でプライドの飾り付けを禁止した」とTwitter(ツイッター)で告発。労働組合が結成されている店舗では、労組側との交渉を抜きにしたルールなどの「一方的な変更」はできないとされているにもかかわらず、労組のある店舗に対してもプライドの装飾禁止が通知されたと主張した。
一方、スターバックスの広報担当者アンドリュー・トラルはフォーブスへの声明で、店舗での装飾に関するポリシーはいっさい変えておらず、プライドの飾り付け禁止というのは「誤った情報」だと否定。性的少数者コミュニティーをサポートしていく考えも重ねて示した。
これに対してスターバックス・ワーカーズ・ユナイテッドはフォーブスの取材に、21州の店舗の従業員がプライドの装飾は使用できないと伝えられたと説明した。南部オクラホマ州の店舗では、プライド関連の商品をめぐって右派から攻撃された小売り大手ターゲットの店舗に対する爆破予告までされるなか、安全性を考慮してプライドの飾り付けをしないよう指示されたという。
スターバックス・ワーカーズ・ユナイテッドは、右派の激しい抗議を受けてプライド関連商品を撤去したターゲットを「手本」にした措置だと指弾している。
スターバックスは長年、性的少数者に優しい企業として認知されてきた。性的少数者の従業員の扱い方や福利厚生を評価するヒューマン・ライツ・キャンペーンの「企業平等指数」では2015年以来、満点を維持しており、プライドの祭典のスポンサーを務めたり性的少数者の理解増進に向けた寄付を行ったりもしている。