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2023.06.30

女性経営者が注目の“人間主義的経営”に触れる 「ブルネロ クチネリ トークセッションイベント」

本誌が主催し、気鋭の女性経営者たちを招いて行われた「ブルネロ クチネリ トークセッションイベント」。Amazon創業者のジェフ・ベゾスやセールスフォース創業者マーク・ベニオフなど、シリコンバレーを代表する経営者たちが挙って本社を表敬訪問するなど、世界中のリーダーから脚光を浴びる独自の経営理念“人間主義的経営”。その提唱者であるイタリアのファッションメゾン、「ブルネロ クチネリ」社の創業者であるブルネロ・クチネリ氏との対話を含む貴重なイベントをリポートする。


普遍的なファッションとアートの殿堂

表参道交差点から根津美術館へと至る道は、かつて明治神宮を参拝する際に天皇陛下が通る「御幸道」だったことから、「みゆき通り」と呼ばれている。現在は世界中の一流ブランドが出店する日本有数のファッション&ラグジュアリーストリートだが、その一角を占める「ブルネロ クチネリ表参道店」の地下2階アートスペースを会場に開催されたトークセッションイベント。今回はかつて本誌に登場していただいた方や、熱心な読者の女性経営者を限定招待させていただいたが、用意した席はすべて埋まる盛況ぶり。疫病や戦争など、ビジネスにとっての脅威を尻目に、近年も業績を堅調に伸ばし続けるブルネロ クチネリへの関心の高さがうかがえた。

イベント会場となった青山みゆき通りのブルネロ クチネリ表参道店。国内最大の売り場面積と品揃えを誇る日本の旗艦店で、各国の直営ストアを手がけるイタリア人建築家ロレンツォ・ラディによる、“イタリアと日本のデザインの融合”を掲げた瀟洒なデザインが美しい。

イベント会場となった青山みゆき通りのブルネロ クチネリ表参道店。国内最大の売り場面積と品揃えを誇る日本の旗艦店で、各国の直営ストアを手がけるイタリア人建築家ロレンツォ・ラディによる、“イタリアと日本のデザインの融合”を掲げた瀟洒なデザインが美しい。


そんな参加者へ、司会を務めたForbes JAPAN Web編集長の谷本有香(扉写真、左)が最初に紹介したのは、日本法人のブルネロ クチネリ ジャパン代表取締役社長の宮川ダビデ氏だ。イベント会場となった表参道店のアートスペースは、芸術を愛する宮川氏が主導したものでもある。本社を置くイタリア中部の小村ソロメオでも、劇場やライブラリーを含むアートフォーラムを建設するなど、文化振興にも積極的なブルネロ クチネリの企業理念が息づく空間だ。
ユーモアを交えながら参加者を歓待する、ブルネロ クチネリ ジャパン代表取締役社長の宮川ダビデ氏。日本人の父(著名カーデザイナー、G.ジウジアーロとイタルデザインを共同設立した宮川秀之)とイタリア人の母をもち、1995年に来日。2015年より現職として指揮をとる。

ユーモアを交えながら参加者を歓待する、ブルネロ クチネリ ジャパン代表取締役社長の宮川ダビデ氏。日本人の父(著名カーデザイナー、G.ジウジアーロとイタルデザインを共同設立した宮川秀之)とイタリア人の母をもち、1995年に来日。2015年より現職として指揮をとる。

「この店舗は、アートスペースを併設した世界初のブルネロ クチネリ直営店として、2021年にオープンしました。地上2階、地下2階からなる床面積約300坪のフロアからは、服はもちろん、アートやカルチャーをも発信。そして今回のような、日本とイタリアの文化的な架け橋となるコミュニケーションの場にもしたいという、我々の願いが込められています。今日はそんな空間も含め、ブルネロ クチネリの世界観をゆっくりとお楽しみください」

そしてブルネロ クチネリ社の企業活動と、創業者であり、現会長兼クリエイティブディレクターであるブルネロ・クチネリ氏の生い立ちや信条をまとめたビデオを上映。その後に登壇したのは、Forbes JAPANのファッションディレクターであり、ブルネロ・クチネリ氏とも親交が深い島田 明(扉写真、右)だ。数々のファッション誌で要職を務め、多くの著名クリエイターと交流してきた島田にとっても、クチネリ氏は特別な存在という。

ブルネロ・クチネリ氏とのオンライントークセッションに臨む女性経営者の面々。企業内のジェンダーギャップ指数が世界的に低水準であり、女性経営者に至っては1割にも満たない我が国で奮闘するウィメンズリーダーたちは、クチネリ氏の言葉に食い入るように耳を傾ける

ブルネロ・クチネリ氏とのオンライントークセッションに臨む女性経営者の面々。企業内のジェンダーギャップ指数が世界的に低水準であり、女性経営者に至っては1割にも満たない我が国で奮闘するウィメンズリーダーたちは、クチネリ氏の言葉に食い入るように耳を傾ける。

「ブルネロ・クチネリさんと初めて出会ったのは18年前。フィレンツェで毎シーズン開かれる世界最大のメンズファッション見本市ピッティ・イマージネ・ウオモでした。会場内でひと際人だかりができているブースがあり、その中心にクチネリさんがいらっしゃった。当時日本ではまだブランドとしての知名度がそれほど高くなかったのですが、そのカリスマ性に魅了され、急遽取材をお願いしたところ、快諾していただきました。そして帰国後に在籍していたメンズ誌で8ページの特集を組み、大きな反響を得た思い出があります。以来、今日まで懇意にさせていただいていますが、とても哲学的な方であり、私にとっては人生の師、そして父親のような存在でもあるのです」

島田は日本のジャーナリストとしていち早くブルネロ クチネリを“発見”したひとりだが、イベントで着用したグレーフランネルのスーツは、大切な会に臨むため、11年ほど前にソロメオでクチネリ氏から贈られたオーダー品だそう。現在でもまったく古びず着こなせる普遍性を備えている点こそ、ブルネロ クチネリの魅力のひとつである。

善人であることが高い創造性を生む

続いて、いよいよイベントのメインコンテンツである、ソロメオ本社のブルネロ・クチネリ氏とオンラインで繋ぎ、逐次通訳を介して直接対話するトークセッションが始まった。まず司会の谷本が質問したのは、クチネリ氏が提唱・実践する独自の経営理念「人間主義的経営」について。近年SDGsに続き、日本でも企業に問われるようになったESG経営。その先駆として世界的に注目されている人間性重視の経営理念には、参加した女性経営者も興味が尽きないだろう。

「私の父は農業をやめ、あらたに勤めた工場で上司から蔑まされ、家族の前で涙を見せたことがありました。そして父の涙を目の当たりにし、こうしたことは二度とあってはならないと強く思ったのです。それは私にとって“人生の出発点”であり、すべての人間の尊厳を重んじる私の経営哲学の原点となった出来事でした。その哲学を実践するには、まずは全員が善人であろうとすることが大切です。善人であれば仕事に対し、責任を感じるようになります。そして責任を自覚すれば、誰もが自ずと創造的な人間になれるのです」
フィレンツェで開催される見本市ピッティ・イマージネ・ウオモやミラノファッションウィークを間近に控え、多忙を極める時期にも関わらず、ソロメオ村の本社からオンライン参加したブルネロ・クチネリ氏。世界で支持されるブランドの秘訣やこれからのリーダーの資質など、幅広いテーマを語り尽くしてくれた。

フィレンツェで開催される見本市ピッティ・イマージネ・ウオモやミラノファッションウィークを間近に控え、多忙を極める時期にも関わらず、ソロメオ村の本社からオンライン参加したブルネロ・クチネリ氏。世界で支持されるブランドの秘訣やこれからのリーダーの資質など、幅広いテーマを語り尽くしてくれた。

すべての人間が責任ある創造的な善人となることで、誰も取りこぼさず、みなが豊かになれる社会。そんなクチネリ氏の提唱する新しい資本主義に対し、旧来の資本主義の本質はゼロサムゲームであり、どうしても勝者と敗者を生む。時代の転換期である今、そうした旧来型の資本主義からどうすれば脱却できるのかを、谷本は続けてクチネリ氏に問う。

「いい質問です。そのためにはまず、利益について考える必要があります。かつて私の家族は農業を営んでいましたが、一年で最初に収穫された分はすべて地元のコミュニティに献げていました。それは地域全体の利益を考えた上で生まれた伝統であり、現代社会でも参考にすべき示唆を含んでいるといえるでしょう。そしてほどほどに得た利益が、人間の尊厳や倫理、モラルに基づいて得られたものかを考えることが大切です。一日を終えたら、鏡の前の自分に問いかけてみてください。今日は人や自然、動物など、生きとして生けるものすべてに害を与えることなく過ごせただろうかと」

温かな人間性と直結したビジネスの魅力

こうした人間主義に基づく思想を説くなかで、クチネリ氏は日本の令和天皇が即位する際に語った、令和の元号にちなみ、「これからはハーモニーが大切な時代」という言葉に感銘を受けたことを語った。そして万物が調和し、美しいハーモニーを奏でる黄金の世紀を私たちは歩んでいるという。そんなクチネリ氏の哲学的理念を熱心に聞き入っていた参加者から、質疑応答の時間に質問が寄せられた。美しいハーモニーを奏でる世界を実現するために、私たち経営者はどうすべきかと。 
ブルネロ・クチネリ氏との質疑応答も行われたトークセッション。「夢をもち、善き人でいてください。私たち一人ひとりが秘める、多様な創造性を大切にしてください。そして、世界の美を信じてください」。こんなクチネリ氏からの参加者へのメッセージで締めくくられた。

ブルネロ・クチネリ氏との質疑応答も行われたトークセッション。「夢をもち、善き人でいてください。私たち一人ひとりが秘める、多様な創造性を大切にしてください。そして、世界の美を信じてください」。こんなクチネリ氏からの参加者へのメッセージで締めくくられた。

「それはけっして難しいことではありません。最も必要なのは、他者を分け隔てなく尊重することです。例えば、1万ドルのスーツを作る職人が月収1000ドルなのは間違っています。すべてのバリューチェーンにほどほどの利益が行き渡る仕組みを考えなければなりません。そのためには他者を敬う心が何よりも大切なのです。そしてユーモアを忘れず、ときには周囲に冗談をいってみてください。ちょっとしたユーモアが、人々にハーモニーをもたらすきっかけとなることもあるのですから」

世界的な成功を収めるグローバルファッションブランドを一代で築き上げた経営者であり、イタリアンファッションを牽引する偉大なデザイナーでもありながら、古典や哲学書を愛読し、気さくで温かな人間味あふれる言葉で語りかけてくるブルネロ・クチネリ氏。女性経営者たちもその哲学と人柄に魅了されたようだ。トークセッションの後に登壇し、「新しいラグジュアリーとブルネロ クチネリ“人間主義的経営”」と題したレクチャーを行った服飾史家、中野香織氏も、その人間性に言及していた。

右より、ブルネロ クチネリ ジャパン PRマネージャーの遠藤さくら氏、服飾史家の中野香織氏、司会を担当したForbes JAPAN Web編集長の谷本有香。中野氏は自身の研究テーマのひとつであるラグジュアリービジネスの隆盛を分析しつつ、ブルネロ クチネリの成功を紐解いた。

右より、ブルネロ クチネリ ジャパン PRマネージャーの遠藤さくら氏、服飾史家の中野香織氏、司会を担当したForbes JAPAN Web編集長の谷本有香。中野氏は自身の研究テーマのひとつであるラグジュアリービジネスの隆盛を分析しつつ、ブルネロ クチネリの成功を紐解いた。

「ブルネロ クチネリの魅力は、クチネリさんご本人の生い立ちやパーソナリティ、思想がビジネスにしっかりと繋がっていることでしょう。かのココ・シャネルはラグジュアリーの反対語を“下品”と定義していますが、下品とはすなわち、自分ではない者になろうとすることです。その点、クチネリさんにはなんの偽りもなく、人間性そのものがビジネスになっています。その人柄や生き方にすら憧れを抱かせる、まさに新時代のラグジュアリーだと感じるのです」

こうしてすべての登壇が終了し、ブルネロ クチネリ ジャパンのPRマネージャー、遠藤さくら氏が最新プロダクトを紹介。そして広々としたフロアを巡るストアクルーズを経て、2階レディスフロアにてミートアップタイムがスタートした。遠藤氏曰く「ブルネロ クチネリ社がともに手を携える契約するイタリアの家内制手工業の職人たちが、絶好のコンディションで高度な創造性を発揮して作り上げた最高峰の服であることが、袖を通せばきっと伝わるはずです」というコレクションを試着しながら、参加者たちは互いに交流を深めていた。 
ストアクルーズ後に行われたミートアップの様子。列席した女性経営者たちに加え、登壇者の面々も参加。世界最高峰の素材とイタリアの誇る職人技が生み出す、ブルネロ クチネリの美しいコレクションに囲まれながらシャンパンを酌み交わす、和やかな交流の場となった。

ストアクルーズ後に行われたミートアップの様子。列席した女性経営者たちに加え、登壇者の面々も参加。世界最高峰の素材とイタリアの誇る職人技が生み出す、ブルネロ クチネリの美しいコレクションに囲まれながらシャンパンを酌み交わす、和やかな交流の場となった。

ファッションや経済だけでなく、示唆に富む思想と活動が哲学や政治などの分野でも注目されているブルネロ・クチネリ氏。その成功の原動力といえる、高潔で温かい人間性に触れられた貴重なイベントであった。

ブルネロ クチネリ2023年秋冬ウィメンズコレクションより。“スポーツシック ラグジュアリー”をブランドコンセプトに毎シーズン展開するコレクションは、イタリアのクラフツマンシップと自然から着想したナチュラルなカラー、そして上品かつコンテンポラリーなデザインが女性をりりしく引き立てる。

ブルネロ クチネリ2023年秋冬ウィメンズコレクションより。“スポーツシック ラグジュアリー”をブランドコンセプトに毎シーズン展開するコレクションは、イタリアのクラフツマンシップと自然から着想したナチュラルなカラー、そして上品かつコンテンポラリーなデザインが女性をりりしく引き立てる。



Brunello Cucinelli 

https://shop.brunellocucinelli.com


▼特集 What is Brunello Cucinelli | Forbes JAPAN

Promoted by ブルネロ クチネリ / text by Yasuhiro Takeishi / photographs by Shungo Tanaka / edit by Akira Shimada