支払いの対象となるのは認証済みのユーザーのみで、他の認証済みユーザーに配信された広告のみがカウントされるとマスクはツイートで説明した。このプログラムは「数週間後」に開始され、最初の支払い枠は合計500万ドル(約7億円)になるという。
この新しい広告イニシアチブは、広告業界で豊富な経歴を持つリンダ・ヤッカリーノが、マスクからCEOの職務を引き継いだ数日後に発表され、減少する広告収入を改善するための彼女の最初のステップと思われる。
現状では、どのような投稿やどのユーザーが広告料の支払い対象となるかは不明だ。ヤッカリーノは、NBCユニバーサルの広告部長を経てツイッターに入社したが、彼女の採用は、ツイッターを離れた神経質な広告主をなだめるためでもあったと推測されている。また、マスクは以前、彼女が「このプラットフォームをXに変える」ことになると述べていた。
新しいモデルからもたらされる収益は、マスクがXと呼ぶ「エブリシングアプリ(スーパーアプリ)」にツイッターが移行するプロセスに貢献すると考えられる。
マスクは、昨年秋に440億ドルでツイッターを買収する以前から、このアプリをSNSの枠を超えるプラットフォームに拡大するという考えに固執しており、買収が「Xというエブリシングアプリを生み出すための加速装置」だと語っていた。彼は、パートナー企業に「Twitter(Twitter Inc.)」が正式名称を「X Corp.」に変えたことを通知したが、プラットフォームはツイッターの名称を維持すると述べている。
マスクは、中国のWeChatのようなスーパーアプリが米国には存在しないため、このような目標を掲げたと語っている。WeChatは、SNSプラットフォームであると同時に、モバイル決済やフードデリバリーの注文などにも用いられている。
マスクは、新たな広告の試みのための最初の支払い枠が500万ドルであると述べたが、その支払いがどのように機能するか、クリエイターがどのように自分の投稿から広告収入を得ることになるのかの詳細を説明していない。
(forbes.com 原文)