ニュースサイトThe Vergeは6月9日、メタの従業員がこのアプリのプレビューを入手したことを報じ、インスタグラムを基盤とした新たなアプリが、インスタグラムのフォロワーを引き継ぐことが可能な、独立したアプリになる見通しだと伝えている。
The Vergeが入手したアプリのスクリーンショットには、ツイッターに酷似した外観のモバイルアプリが写っており、認証済みのユーザーや「いいね」ボタン、メッセージングのオプションが備わっている。
メタの最高製品責任者のクリス・コックスは、社員らに対し、新たなアプリの目標が、安全性や使いやすさ、信頼性を優先したプラットフォームを確立し、クリエイターに「彼らのオーディエンスを構築し、成長させるための安定した場所」を与えることだと語ったという。
このアプリは、社内で「プロジェクト92」と「バルセロナ」の両方のニックネームで呼ばれているが、The Vergeが確認した内部文書によると「スレッズ(Threads)」と呼ばれる可能性もあり、正式なリリース日や名称はまだ決まっていないという。
「私たちは、クリエイターや著名人が、正当に運営され、信頼できるプラットフォームを求めていることを知っている」と、コックスは述べ「このアプリは、ツイッターに対する私たちの回答」だと語ったとThe Vergeは報じている。
ツイッターのイーロン・マスクCEOは、この件についてのツイートに反応し、メタが、先日、少年の唇にキスをしたうえで「舌を吸いたいか“suck my tongue”」などと尋ねる動画が拡散されたダライ・ラマ14世をユーザーとして獲得しようとしていると報じられたことを揶揄して「zuck my tongue」とツイートした(マーク・ザッカーバーグのニックネームである「Zuck」と、舌を吸うことを意味する「suck」をかけた表現と考えられる)。
ツイッターの代替アプリとして支持を広げようとしているのは、メタのアプリだけではない。マストドン(Mastodon)は、より中央集権的ではないプラットフォームで「時間を無駄にするアルゴリズム」や広告がないことをアピールしている。
また、ツイッターの前CEOのジャック・ドーシーが立ち上げた分散型SNSのBlueskyは、ツイッターとほとんど区別がつかないインターフェイスを備えている。このアプリは、2月にiOS向け、4月にアンドロイド向けのベータ版を公開したが、現在はまだ招待制となっている。
(forbes.com 原文)